政治不信と年金不信
 
−大原部長−
 2000/12/05(火)発行分

 億近ゼミに多数の申し込みを頂いた。応募者の方々、ありがとうございます。

 応募していただいた読者には、共通する傾向が見られる。
 ・バフェットや澤上投信さんのファン。
 ・手数料自由化がきっかけで投資を始めた。
 ・年金に対する不信(老後に対する不安)。
 ・自営業などで時間的やりくりが可能。自立。
 ・4人に1人はエンジニア。

 さて、森総理の支持率などを見ても、国民の政治不信も極まった感がある。
 政治家の言葉に重みがないのは、国民の実感からかけ離れているせいではないか。やるのかやらないのか尋ねているのに、政治家の答えは「できないとはいえない。」
 なぜ、飯島愛の書いた本(プラトニックセックス)があんなに売れているのか政治家は知るべきである。すくなくとも飯島愛には嘘がない。信頼は本音を言い合える間柄に宿る。彼女はいつも本音ではないか。
 国民と本音で対話できる能力のある飯島愛のような人の方が、総理大臣にはふさわしいと思う。

 この政治不信は、年金への不信と言い換えられるのかもしれない。
 国にお金を預けると、第3セクターの天下り法人へ底なしの貸し付け。
 銀行にお金を預けると、不良債権の山。
 生保は運用に苦戦。
 機関投資家は、世で、運用の専門家として尊敬されているのでしょうか?

 相変わらず、企業側のIRは機関投資家中心である。この企業の市場への無理解はなにが原因なのか。IRは個人中心でなければ全く意味がない。企業のホームページの完成度を見れば、その企業のIRの程度がわかるというものだ。
 今後、企業はIRを機関投資家から個人投資家へと軸足を移すのは間違いない。ホームページからあらゆるニーズを吸い上げるシステムとなろう。

 株式市場は毎日が選挙のようなものだ。企業は候補者で投資家は選挙民だ。
 機関投資家とは圧力団体のようなもの。大量の組織票があるにすぎない。
 政治において無党派候補以外は勝利できない状況になってきた。
 市場においても、個人投資家という無党派層の発言力が高まるのは必至。
 今後創設される夜間市場は、さらに個人投資家を市場に呼び込むことになるだろう。
 信任されていない組織票ほど脆いものはない。どれほどの機関投資家が危機感を持って運用しているのか疑問である。

 政治不信の底に機関投資家の危機が見える。(大原)

 


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