たまには息抜き?
 
−駄洒落商会会長&両津勘吉−
 2000/12/12(火)発行分

 本日は駄洒落商会会長の協力を得て原稿を書いております。

 日産のレーティングをまた1社引き上げた。東京三菱がB+からAへ引き上げるとともに、完成車メーカー全体の投資判断を、中立からやや強気への変更した。
 上期は大幅な円高を克服して増益をキープしたうえ、下期は米国における多めのインセンティブ見積もりや計画と、現状の為替水準の乖離などが背景としている。銘柄はホンダとスバルのレーティングAを継続。株価が調整した日産をAに引き上げた。

 日産のリバイバルプラン実行における利益アップには驚くものがあるが、あくまでリストラ利益と割り切って、将来を否定的に見ているアナリストが多い。
 新生日産として、1から開発したニューモデルが登場していないので、判断が難しいのが現状。シルフィーやX−Trailは、工程の半分が旧日産であり、ゴーン車とは言えない。
 その中で敢えてレーティングを強気に変更するのは、日産の技術やマーケティングの手法の変化を微妙に感じ取った方なのか?
 それとも車音痴で財務内容ばかり追い続けているアナリストか?

 エンジン技術に弱く、ツインカム4バルブエンジンを独自で開発することが出来なかったトヨタが、その後可変バルブを出し、金色のシムを搭載した1JZを出したとき、『日産はエンジン技術でトヨタに抜かれた』とガッカリしたものです。
 しかし、日産にはRB−26DETT(R34GTRのエンジン)という兵器があり、ファンにとっては最後の命綱的な存在。ところが、抜かれた日産もまた追い上げてきた感がある。
 可変バルブ&リフトがそうである。パワー競争をやらせたら右に出るものはいない?

 そのパワーの日産が、環境エンジンに力を入れだしていた。ある外資系証券の方が、「日産は環境対策に弱い」と言っていたが、その日産が世界で1番クリーンなエンジンQG−18DEを出しているのは一体どういうことなのか?
 私は日産を強気で見ているが、その理由はトレンドである。トレンドといっても株価ではない。資金的にも技術的にも余裕のあった企業が、26年もの間シェアを下げ続け、最後は瀕死の状態。個人的には、日産は倒産したと考えている。
 その潰れた企業が蘇ろうとしている。しかも抜かれた技術が盛り返す可能性があり、その技術トレンドを評価したい訳である。
 コストカットとマーケティングはゴーン氏のお手の物。デザインの悪い日産は、いすゞから来られた中村氏とルノー流で、かなりの改善が可能ではなかろうか?

 昔ルノーが5ターボという1.5リッターターボを出してきたが、すごい斬新なモデル。今回もルノーは3リットルV6ミッドシップのクリオルノースポーツを登場させ、来年日本でも発売開始される。230馬力のミッドスポーツだけあって、腕に自信がない方がコーナーでアクセルを開けるとコントロールが大変。一体どんな挙動を示すのか。ボディはルノーらしいデザイン。買いたくなる、そして買った後楽しめる車を、日産には是非ともお願いしたい。

 そんな車が立て続けに3台も出れば株価は4桁に載せるのかな?

追伸:本日は駄洒落商会会長と人形町で落ち合う事になっている。
   本日の議題は『健康と駄洒落の因果関係について』『抜け毛防止』

 

 


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