CNT(カーボンナノチューブ)
 
−大原大次郎(旧姓大原部長)−
 2000/12/28(木)発行分

 大原大次郎です。本日からファーストネームを授かりました。
 運用が下手で、両津さんならまだしも、小町や中川にも負けそうなので、本日で部長職を解かれました。

 さて、億近技術コンサルのT氏も本日からペンネーム「絵崎教授」として登場することになりました。T氏では味気ないので。本日は、絵崎先生からの情報です。


 大阪ガスもCNTの合成を検討しているようですね。
 彼らの方法はPTFE(polyTetrafuluoroethylene)を化学還元して炭素中間体(カルビン類:−(C≡C)n− )を作り、それに電子線等を照射すると精製するという物。彼らの言い分としては、
1.高純度なCNTを良好な収率で合成できる
2.長さや直径などCNTの構造が制御できる
3.比較的穏和な条件で合成できるとのこと、
熱CVD(昭電)、電子線法(大ガス)両者とも収率、純度、構造制御性の面で調査して、どちらが優位か?を評価する必要性がありますね(大ガス法で多層CNTが出来るかは分かりません)。

 大阪ガスは今のところ照明やFEDを考えているわけではないようです。燃料電池向け水素貯蔵タンクのようです。
 私も知らなかったんですが、CNTの水素吸蔵能力(10wt%)は従来の水素吸蔵合金(2wt%)に比べて桁違いに良いようです。
 例えば、車に50kgのCNTを積むことが出来れば5kgの水素が貯蔵でき、これは400〜500kmの走行を可能にするとのこと。
 興味深いですが、コストが一番の問題でしょうね。吸蔵能力を上げるという手もありますが。10000円/kgは最低でも切らないとダメですよね。FED用途向けの1/100ですね。大阪ガスはそこまで切れる自信が有るのでしょうか?有るとしたら…。(絵崎教授)


(大原)

 


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