外資 −両津勘吉−
 2000/02/04(金)発行分

 先日、証券会社に勤務する友人と話をしていたら、その彼がどこかのHPを見たらしく、マンダム(店4917)の大株主にゴールドマン・サックスが入っていると言ってきた。最新の四季報で調べてみると、「ゴールドマン・サックス・インターナショナル」が811千株で第6番目の株主とある。ちなみに他の銘柄をチェックしてみると、かつてHPに記載したことのあるSKジャパン(大7608)やIMI(店7503)にも大株主として登場してくるのである。

 では、ゴールドマンが本当の株主かというと多分違うでしょう。海外では、投資銀行として有名ですので、カストディアン(保管者:日本でいえば投信の財産を信託銀行が保管しておりこの役割)の可能性が大です。次にオークネット(店9669)を見ますと、先ほどのゴールドマンがまた登場し、8番手にノーザントラストというのがあり、これもカストディアンとして。

 このノーザントラストですが、括弧内にAVFCと記載されており、このアカウントのスポンサーは、日本株運用を複数の投資顧問に分散しており、あちらこちらの銘柄に大株主として登場して参ります。その下にフィジーとありますが、これまた上記のアカント(口座)同様、外資系投資顧問会社の運用するアカントです。フェローテック(店6890)に、BBBフォーフィディリティジャパンスモールファンドとありますが、これはあの有名なフィデリティが運用し、BBHがカストディアンという事でしょう。

 このBBHですが、ブラウン・ブラザーズ・ハリマンといいまして、たしか米国では珍しいプライベートバンクであったような気がします。このBBHですが、日本において投資顧問の一任勘定のライセンスを持っています。

 投資顧問で大手クラスになればアカントは何百にもなりますし、スポンサー(投資顧問に資金を預けているところ)によりカストディアンは違います。当然、外資系といえども日本国内において投資一任のライセンスを取得をすれば、国内の資金を運用し、その場合のカストディアンは国内の信託銀行となります。

 よく新聞で外人買いといいますが、あの定義は一体なんでしょう?純粋に海外在中のファンドマネージャーの日本買いなのか?それともファンドマネージャーが居・非居住者関係なく、オフショアアカウント(外為上、管理できる数字)のものか?

 四季報の外人・投信の持ち株比率または、大株主の構成を色々みてますと、機関投資家のユニバース(投資対象)に入るかどうかくらいの判断は、できるようになります。

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