半導体業界の動向
 
−両津勘吉−
 2000/06/21(水)発行分

 昨日、半導体関連企業の幹部の方が事務所に来られまして、いろいろと業界の話をしてくださいました。同社は海外製半導体を国内に持ち込んでおり、先行き株式公開する意向を持っているようで、今後驚くような業績拡大を見込んでいます。それでは簡単ですが、以下に話した事柄を記載します。

1.液晶
 来年液晶は過剰になると一般的にいわれている。業界ではデジタル家電離陸 による需要増を期待しているものの、それほど量が出なければ過剰になろう。
 今年度の液晶予想価格は以下の通り。

単位:米ドル
1Q
2Q
3Q
4Q
13.3インチ
500
420
380
360
14.1インチ
540
510
460
430
15.1インチ
580
540
510
480


 大型はプラズマディスプレー、プロジェクター、20インチまでは液晶、5インチ以下は液晶、ELと棲み分けになっていくであろう。ここで気になる携帯だが、先日新聞上でアナリストが「三洋電機は来年後半から有機ELの量産ライン云々」と記載していたが、この幹部も携帯は有機ELが有力であろうといわれていた。

 そうなるとヒューネットのFSはどうなるのであろうか?今まで半信半疑であったが、余計ネガティブになってしまった。
 ヒューネットといえば東京駅近くのビルに液晶事業部があり、そこにFSが置いてある。どうしても見たくて3回電話しているのだが、なかなか見せてくれない。3つくらいデモ機があり、2つはメーカーに貸し出しており、1つはこの前、株主に見せたものらしい。是非とも動画を見たいと言ったら、静止画のみと言われ、結局今でも念願が叶っていない(そういえばクラリオンの方も有機ELは有望といっていた)。
 私は有機EL派なのである。

2. メモリー
 DRAMの価格は上昇した。64Mが安値5ドルから7.5ドル、128Mが12ドルから15ないし16ドルへ。9月に向けて更に上昇し、大手証券は128Mが18ドルになると予想しているが、20ドルまでいかないもののそれくらいまでいくであろう。
 各社FRAM投資しているが、DRAM投資はあまりせず、スポットが出にくい状況。但し、アメリカのPCメーカーは価格改定近くにメモリー価格が上昇すると、スポットで在庫を投げ、相場価格を下げさせようとする(毎回やっているわけでないが)。

 FRAMは、16Mが700円から直近1500円まで上昇、スポットでは3000−4000円している。しかし全く品不足で、更に値上げの動き。
 SRAMは詳しく聞かなかったが、ドコモのW−CDMA端末に64Mが搭載されるそうだ。

3.半導体商社で、外資系のいいところを探し出し、提携しているところがある。
なぜあんなにいいところばかりと提携できるのか聞いてみたら、どこも先見性では似たり寄ったりで、特別なことをしている訳ではないらしい。その会社の体制、具体的には接待など金のかけ方の違いが相当現れるらしい。

 以上、時間の都合でここまでにしますが(今日これから決算説明会が始まる)、今後この方と連絡をとりながら銘柄発掘していきたいと思います。


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