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シリコンバレーではIPO長者が続々と生まれ、誰の目から見ても行き過ぎの感があった。
カリフォルニアは住宅の環境規制が厳しく、新規に住宅を建てることの許可がなかなか下りない。そこで、新規住宅の販売があると、たとえば40万ドル(約4000万円)で売りに出る(米国住宅の標準価格は2000万円ぐらい)。これでもう既に高いのに、売り出し日には50万ドル、60万ドルの現金を持った人々が押しかけ、売値が提示額より格段に上で決まるようなことが一般的に起きている。
この煽りを受けて、賃貸住宅が契約更新時に2倍の家賃を要求されたり、賃貸を止めて大家が売りに出したりと、賃貸住居者はシリコンバレーに住めず、遠くに移っていっている。
また、ベンツやBMWなどの高級外車は納車待ちが1年にもなっていて(それも高いクラスのみ)、お金が余っているようであるが、この車に関しては、NASDAQが先日のようにひとたび暴落すれば、キャンセルが相次ぎ、すぐ車を手に入れることが出来るようになるなど、有価証券(ズバリ株式)の資産家が多いことが窺える。
一方、このたびの情報通信景気に縁の無かった業界である公務員などには成り手がなく、と言うより人材流出が激しく、福利厚生の対応を迫られている。
シリコンバレーにあるスタンフォード大学などでは、在学中に起業する学生が多く、ベンチャーキャピタルが高校卒業時のビジネス構想段階で出資をしたりと、激しい状態になっている。
素直にベンチャー企業を見てみると、成功している企業はほとんど寝ないで働いていた。また、優秀なベンチャーキャピタリストには休暇が無く、在宅で24時間働いているという人もおり、「バブルだ、金の亡者だ」とかマスコミは言うが、閉塞感の強い日本の現状よりは、はるかに「まとも」だと私は感じた。
<つづく>
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