鷹山(6830)とソーテック(6829)について
 
−炎のファンドマネージャー−
 2000/08/29(火)発行分

  コード番号が1番違いということで取り上げた訳ではないが、これら2銘柄を以下の点で注目しているので紹介しておこう。

 「ようざん」という社名は、社長である高取氏の家号から取ったものだと同社のHPには書かれていた。
 9月1日に店頭公開が予定されている同社の株式が人気沸騰とのことで、私としてもここは冷静に評価してみる価値がありそうとの認識を持っている。
 ただ、何分にも公開前ということもあって、目論見書の範囲でしか判断できないのが残念ではあるが、吟味してみる価値はあろう。公開前の説明会には出席できなかったが、多くの方からの意見を判断し、またなおかつ私なりの判断をしてみたので参考にして頂きたい。
 また、ソーテック(6829)もしかり。 これらは公開後に改めて説明会(鷹山は9月7日、ソーテックは9月11日)が実施されることから、その後に更に詳細は判るだろうが、概ね以下の通りの評価をしている。

 いずれもIT関連ビジネスを手掛け、急成長の可能性を秘めていると見られる。鷹山はまだ成長初期ながら、次世代携帯電話が来年発売されてからの急成長が期待されている。時価総額は560億円で、他のインターネット関連企業と比べて技術コンテンツが独自性を持っているだけに買い安心感がある。また、40億円もの現預金を有し、ビジネスの拡大への備えはできている。

 鷹山は日立マクセル(6810)とRFID(電波方式認識システム)チップの共同開発を行っており、次世代携帯電話以降のビジネスチャンスに備えている点が評価される。
 RFID(Radio Frequency IDentification)は、ICテレカ、自動改札、高速道路の自動収受システムなどで発展が期待される(詳細はインターネットなどでチェックのこと)。
 今期予想EPSが4854円しかない同社株が、PER800倍以上に評価されるのはおかしいと思われるかも知れないが、それだけ同社が成長性を秘めていると思われていると考えた方が良い。
 ここからの成長、発展性は想像もつかない。時価総額が4兆円近いローム(今期連結経常利益1400億円)と比べるのは無理があろうが、次世代携帯電話や、下期に発売予定のエンベデッドフォン(あらゆる家電・情報機器をW−CDMA方式のネットワーク機器上で動く無線情報家電とするもの)の成長から想像しても、時価総額1000億円はあっても良いだろう。
 業績内容によっては1500億円から2000億円もあって良いが、いきなりというよりは時間をかけてが臨ましい。
 「公開初値700万円。公開後、一旦下げたとしても再び高値挑戦。2000年中には1500万円程度もありうる。」というのが現状のシナリオ。 高値から押してきたところはぜひ狙ってみたい。
*鷹山関連銘柄として日立マクセルのほか、株式を保有しているという点でアトラス(7866)とシグマ光機(7713)に注目する向きがある。アトラスは会社で100株、社長個人で100株を投資しており、1000万円の株価で10億円の含みが生じることになる。シグマ光機は日興アセットを通じての保有とされ、持ち株の詳細は不明。

 鷹山が成長の初期であるのに対して、ソーテック(6829)は既に離陸してしまった感のあるブランド力を持ってしまった企業である。今期の経常利益は90億円と予想されているが、既に第一Qで16億6200万円(前年同期比3.5倍)の収益を達成。遅れて投入したノートブック型PCが急成長し始め、デスクトップの後を追っている点や、デスクトップPCもマルチメディア対応機などが急成長。
 6月に提携したケンウッドとの共同開発新製品は、10月1日に発売される予定。
 販売チャネルもインターネット通販によるところが大きくなってきた点にも注目。
 海外生産による低コスト化、ローコスト販売手法というモデルが完成し、今後更に飛躍成長の可能性をもっていると言える。

 問題はPC普及の一巡が言われた時。それをカバーできるかどうかがポイント。数年先にはそうした問題が予測されるが・・・。
 180万円という公募価格で計算した時価総額は、1972億円。今期経常利益90億円を前提にすると、結構良い価格ではあるが、IT関連企業としての評価からプレミアムがつき、2500〜3000億円程度まではあっても良い。初値250万円、その後の高値280万円、安値200〜220万円を想定。市場動向によっては下振れもあろうが、大手証券の戦略から目先は人気を集めそうな気配がする。果たして結果は・・・。

 ソーテックの関連企業はケンウッド(6765)だが、455円と穏健なまま。10月1日に照準を合わせておきたいところだ。
 またジャストシステム(4686)とも友好的だ。こちらの方は5100円台と反応しかかっている。


あくまで投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり内容を保証したわけではありません。
投資に当たっては投資家自らの判断でお願いします。
億の近道 on the Web
質問・要望事項はこちらまでメールを。

当ページの無断転載・引用を禁じます

戻る