PDP関連の材料メーカー(パート2) |
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先日、PDP向け材料シリーズとして、隔壁から始めました。「億の近道」が他のメルマガと違う点は、読者との対話だと思います。億近を毎日購読して頂いている1万人の読者(個人投資家)の中には、それぞれの分野で最先端を担うエンジニアの方々もいらっしゃるし、一流の経営コンサルタントもいらっしゃることが、読者からの質問に受け答えしていくなかで、だんだんわかってきたからです。 PDPについては、そろそろ関連銘柄を調べないといけないのかな、というタイミングです。PDPは、94年ぐらいから株式市場では騒がれていました。しかし、はっきり言って、全然興味がありませんでした。今でも気持ちの中では、普及しないと思っています。 理由は、製造コストが高すぎるから。大手製造装置メーカーが、本気を出して開発してないこともあり、プロセスは、定まらず、無駄が多く、歩留まりは上がらない。販売価格より製造コストのほうが高い製品なんて、調べる時間がもったいない。ライバルのプロジェクタ陣営に比して、コストでは太刀打ちできない。 でも、日本が強みを発揮できる分野であること、隔壁や封し工程の工夫、一定の低消費電力化への目処が立ち、ようやく量産品が出てくる環境が整ってきました。富士通・日立、パイオニアなどは本気です。松下、韓国勢も力を入れるでしょう。関連部材や装置メーカーを調べる意味が少しは出てきました。 まず、ドライバーメーカーへの取材。富士電機などは「コストダウン要求がきついため、PDPドライバーで売上は増えるが利益は出せない」といっています。ドライバーICをフレク基板に実装する東北フジクラなどは、「ドライバーモジュールは数年で1/3の値段にしなければならない」といっている。PDPのドライバーIC関連はやっぱりだめでしょう、儲からないから。 そこで、材料関連ですが、前回の隔壁に続き、今回は、電磁波シールドについて。電磁波はとくに低周波の人体への影響が懸念されています。電磁波をシールドするだけならともかく、光線までシールドしてしまうと、画面が映らない。そこで、光の波長より薄い金属膜を全面パネルに貼り付けることになります。 携帯やノートバソコンなど、透過率が問題にならない分野では、電磁波防止膜として、筐体に銀メッキをして、シールドしています。薄い均一膜さえできれば、メッキが一番。触媒を含んだプライマーを塗布し、その上に無電解メッキをするシングルサイドテクノロジー法が有望なのでしょうか。 話は変わりますが、CMPのコラムを読んだ読者の中に、半導体の露光プロセスに携わる方がいらっしゃいました。その方からは、日頃、CMPの出来の悪さに非常に苦労しているというメールを頂きました。まだまだ技術としては未熟なCMPだけでは平坦にはならない。補完するため、エッチバックなどを合わせて使っているとのこと。CMPのよいところばかりを取り上げてしまった私の姿勢には問題があるとお叱りのメールを頂き、反省した次第です。そういえば、CMPの銅プロセスについては、各社、銅と絶縁層を同時に削るスラリーを開発中とか。できたらすごいですね。 さて、先日のコラムで、JSRの前面板背面版両方につかわれるドライフィルムとは何か?と質問をさらりと書いておきましたが、読者の一人から、その件に関してメールを頂きました。 そういえば、電磁波については、先日、読者から問い合わせがあったばかりでした。防止策として、ITOフィルムを貼り付けるというのもあると思います。JSRが強いのは、液晶材。液晶材におけるカラーフィルタ着色用レジスト、保護膜(全面板内側)、ITO膜、配光膜、スペーサー(感光性)などに強い。強みを持つところに共通の特徴を見出せたでしょうか。ここからPDPへの展開がどの程度読めるでしょうか。 なんだか、最近、問いかけばかりで、「切れ」がありませんね。やっぱり、ある程度、断定調子のほうが、読み物としては読後感がよい。投資は最終的には「えいっ、やー」と決断しなければなりません。アイデアの段階ですので、メリハリのないPDPシリーズになっています。やっぱ、だめかな、PDPは。 調べた時間が無駄になるほど、意味のないことはありません。調査をやめる決断も大切です。JSRもなあ、ナフサ市況の高騰、液晶材もこれからは、液晶そのものの市場が崩れているし…。調べる気が失せてくる。 さて、今週は、日本無線のR/Dの責任者にお会いします。そのための準備をしなければ。WB−CDMAの基地局がまだごたごたしているそうですね。超伝導かセラミックか。日本無線は基地局PAです。テレコムもWBを6ヶ月前倒ししたので、状況はこれから改善するはず。「ワイドバンド」なので、フィルタの負担は数の上では減るかもしれません。PAユニットへの影響はないのでしょうか。取材の準備をしなくちゃ。それでは。 |
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