株式一口メモ
 
−大原部長−
 2000/10/03(火)発行分

 「セラミック基板とプラスチック基板の棲み分け」

セラミックパッケージの特徴
 ・放熱性がよい
 ・高周波特性がよい(インダクタが低い、デカップリングキャパシタの内蔵)がよい
 ・耐湿性など信頼性が高い
 ・熱膨張係数がシリコンの2倍程度で、プラスチックの5倍より小さい。そのため、熱応力などでシリコン基板に与えるひずみが小さい
 ・高価。
 ・重い。
 ・焼結温度が1600度と高く、高価な配線材料(WやMo)を使わなければならない。
 ・硬いが割れやすい。
 ・焼結時に縮むので、精度がばらつく(精度を要求される場合は、大量生産が苦手)

プラスチックパッケージの特徴
 ・低価格。
 ・200度以下の成形。融点の低い如何が使え、コスト有利。
 ・軽い。
 ・放熱性は悪かったが、改善している。

◇株式市場回顧録: 1996-1997年 インテルがプラスチック基板を採用

◇96年にインテルがセラミック基板をやめて、プラスチック基板を採用した。京セラや特殊陶業は痛手を被った。新光電工やイビデンが恩恵を受けた。97年はセラミック陣営とプラスチック陣営の株価が明暗を分けました。イビデンが96年97年を通して一貫して上昇。特殊陶業は一貫して下落。

◇株式市場回顧録:2000年 セラミック、特性を活かした分野で巻き返す

◇MPU主戦場で敗れ去ったセラミックは、高周波特性を活かして、無線・光通信の分野で開花。京セラは光通信分野における開発でリード。MPUで負けたことがよかった。セラミック基板事業への新規参入がない。地味な分野だった光・無線通信が予想外の成長。セラミック関連銘柄の健闘が目立った。


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