特別企画:炎氏の「今週の注目株情報」
 
−炎のファンドマネージャー−
 2000/10/27(金)発行分

【炎氏による今週(10月23日〜27日)の注目株情報】

●宇部興産(4208)
 化学セクターのビッグカンパニーとして有力外資系証券が注目。同社株は本年2月の147円安値から7月高値344円まで2.3倍にも上昇したが、その後は調整局面に入っている。ただ、9月27日の214円安値からはやや上向き傾向に入ってきた。
 同社の事業は化学品、建設資材、機械・金属成型、エネルギー・環境に分かれているが、ここに来て主力のカプロラクタム市況が回復していることや、薬品事業、高機能性材料事業の拡大から、化学品事業を中心に業績の回復傾向が顕著になってきた。
 今期の連結EPSは13円、中期経営計画の最終年度に当たる来期は連結営業利益310億円、EPS16円程度が予想される。有利子負債の削減を図るなど収益面だけでなく財務面での体質改善も著しく、効率経営への評価は高まりつつある。
 更に、同社ではアストラゼネカむけ医薬中間体(高脂血治療薬)の供給を開始する計画で、今月中に契約を行う予定。その際に同製品の市場規模などについて明確なディスクロを予定しているが、こうした高付加価値製品の拡大が株価の上値追いに繋がるものと期待される。

●テクノクオーツ(5217)
 インテルなど米国の半導体関連企業の業績下方修正に端を発して、日本でもこれまで相場をリードしてきた一連の半導体関連銘柄が大きく調整を入れ、その流れが半導体製造装置用石英ガラスを手掛ける同社にも波及。
 先般、今期の業績見通しを上方修正したにも関わらず、10月18日現在で同社株は1460円と99年の公開来の安値水準となってしまった。
 この点について同社では、半導体関連でいっしょに売られる事に大いに不満を漏らしている。半導体関連と言ってもあくまでも消耗品を製造しており、売上の25%を占める東京エレクトロンが赤字の時も増益を達成している点を強調。また、東京エレクトロン以外のデバイスメーカーとの取引が拡大。特にNECとの取り引きは下期よりかなり増える予定で、月商1億円程度になる見込み。
 先般開催された外資系証券主催のスモール個別ミーティングの中では、光ファイバーを接続する技術について試作品を提供中との耳寄りな話もあり、好業績の半導体関連としてだけでなく光関連としても同社を改めて注目しておきたいところだ。


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