ワタベウエディング(大4696) | 2000/08/02更新 |
2000/08/02(水) | |||
ワタベウエディング(大4696)
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昭和48年に210万人の方が結婚したが、翌年49年以降は減少しており、平成10年・11年には115万人だ。今後国内ブライダルマーケットは相当熾烈になっていくが、現状、中小企業によるどんぐりの背比べ状態。これからは大手業者が活躍していく世界になりそうで、大きな展開がありそうだ。同社は勝ち組としてシェアがどれほど取れるものか? このように縮小する国内マーケットの中で、同社は海外にいち早く目を向け先手を打って出ている。渡部社長が30歳の時、世界人口は30億人と言われてきたが、それから約30年経過後の今、世界人口は約60億人と言われている。それだけ海外に於いてはブライダルニーズがあるわけだ。 同社のビジネスは内−外(日本人の海外での挙式)であったが、外−外(米国人のハワイなど)、外−内(外人が日本で挙式)を拡大させる方針である。既にインターネットのみで販促をかけ、99年3月期からスタートし、北米−ハワイの挙式が150組に対し、前期2000年3月期には1700組まで急拡大。 但し一つネックがある。それは航空会社だ。JALとカンタム位であり、便数の関係上ハワイの様に大幅に拡大することが難しいのだ。それでも現状年間2千組ほど扱っており、さほど心配することでもないが…。 同社はドレスの販売も行なっている。米・英国の有名デザイナーを活用し、縫製は上海。米・英国にある小売店で丈を図り、縫製し2週間で客の手元に届く仕組みで、受注生産なので在庫ロスは一切発生しない(日本向けにもやっている)。 前期は単体が減収減益に見舞われたが、99年3月期の1ドル=128円が前期111円となり、ホノルルが単体に入っている関係上(支店)5.5億円の減収要因になってしまった。 最後に、かつて東京通信工業という会社があったことを皆さんご存知だろうか? 同社も国際化にチャレンジする上で、渡部社長は相当な覚悟を決めている模様だ。 PS:以前お会いした社長で、強烈な個性の持ち主の方がいた。 |
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2000/07/27(木) | |||
ワタベウエディング(大4696)
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ワタベウエディングは読者の皆さんもご存知であるとあると思いますが(ご存知ない方は四季報をご覧ください)、総合ブライダルの大手でございます。 先般、ITという言葉が新聞紙面上を賑わせておりますが、時代の変化が生活の変化となり、ブライダル業も感動を与える業としてインプレッションテクノロジーが必要であるという。 具体的なものとして、1)来年もしくは再来年には携帯端末の動画を利用した海外挙式を見られるサービスを提供する。2)同じくHP上で。3)携帯端末でバーチャル恋愛が楽しめる…などである。 前期は、予想以上にミレニアム前の挙式手控えが起こったといいます(業績的にはハワイが単体の支店のため、円高がマイナスに働いた)。ミレニアムと21世紀婚のニーズが約半分ずつとのことですので、今期来期はある程度安泰でしょう。 7月25日紙面上で、ゴールドコーストに116万m2の土地に豪華な挙式場とホテルを整備し、この11月オープンと掲載されましたが、ここには挙式といっても通常の式場では得られない感動が味わえるそうです(この分は今期の売上計画に入っておりません)。 この続きはまた次回。 |
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2000/02/16(水) | |||
ワタベウエディング(大4696)
☆☆☆ 特長:国内ブライダルマーケット停滞の中、いち早く海外婚(地味婚)に目を向け、海外挙式において高シェアを誇る。貸衣装から総合ブライダルカンパニーへの変貌。 95年度と99年度の全国婚姻届出件数を比較すると、1.6%(95年度 791千件、99年度804千件)しか伸びておらず、国内ブライダルマーケットは停滞してしまっている。国内のレンタル業者は、先に投資(衣裳購入) し後から回収(レンタル)と、停滞するマーケットの中で中小企業がパイの奪 い合いをして体力を弱らせている中、同社は資金力もあり海外へ、そして総合ブライダルカンパニーへと変貌しつつある。 同社の売上構成(挙式サービス・貸衣裳・商品)をみると、かつては貸衣裳がかなりを占めていたが、最近は非貸衣裳のウエイトの方が高く、前期(99 .3)は遂に挙式サービス(63.73億)と貸衣裳(53.09億)の売上が逆転した。 その中で特に伸長している部門は海外挙式で、95年度の33千件が99年度55千件、全国婚姻件数に占める割合では各々4.2%、6.8%と、絶対件数こそまだ少ないものの、確実にアップしてきている。この変化・ニーズを 素早く取り込み、海外拠点を増やして海外婚では6割のシェアを持つ。 サービスの内容も多様化しており、結婚式場・チャペルの情報提供・手配、衣裳、写真撮影、着付け、エステ、ハネムーン旅行手配、2次会までトータルで提案する総合ブライダルカンパニーとして、他社とは差別化を図っている。 商品売上は2桁増と好調に推移しており、ドレスには流行がある上、汚れやすい、保管のためのコストが嵩むなどデメリットが多い。そうしたことにより、同社ではレンタルと同程度の価格で販売しており、ユーザーも自分のドレスを手に入れられることから人気を呼んでいる。イージーオーダーでCADによる合理化、受注生産方式で在庫リスクはなく、上海の子会社で作ることにより、レンタルと同程度の約6割の粗利を確保し、年間5−6万着まで対応出来る体制だ。 インターネットによる販売促進にも前向きである。去年から日本語・英語でHPを作成しており、海外にいる外国人の取り込みを開始した。現在週に2− 3組の申し込みであるが、今後は世界マーケットを相手に同社のビジネスチャ ンスは高まろう。 同社単体の売上のうち、約3分の1はハワイ関連だ。ハワイは現地法人でなく、本社の支店扱いであり(他は現地法人)、単体の業績でも為替の変動には注意が必要である。顧客が予約してから式を行うまでは、数ヶ月くらいのラグ があり、この期間に円高が進むと目減りが発生、今上期が前上期に比較し微減となったのはこのためである。しかしながら円高局面になると、円資産を持つ者にとって海外旅行はフォローの風だ。つまり物価の高い国、もしくは遠方で挙式を行う方の需要が出てくるため、近いグアム・サイパンから欧州・ハワイ・オーストラリアにシフトが起こり易い。こういう国での挙式は単価が高く、同社にとっては歓迎となり、同社の連結群が潤う。 今期単体の利益が未達、連結は計画並みを予想されている方がいるが、理由はこの為替の影響だ(急激に円高が進行すると単体の業績が先に悪化、そのあと連結が良くなる)。 株価は去年6月に3070円から足許1200円割れと、今期連結EPS70円が期待できるのだが…。 困ったことに9月払い込みで100万株(2400円)のファイナンス(公募増資:新株発行による資金調達)を実施しており、戻れば売りが待ち構えているのだ。 2月16日引値1180円 |
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