アジアパシフィックシステム総研(店4727) 2000/05/19更新
2000/05/19(金)
アジアパシフィックシステム総研(店4727)
 終わった前期(2000.3期)は、売上・利益とも四季報の数字はクリアーしているようで、分割株券発行前のEPSで90円前後、分割後で60円程度の模様だ。

 一昨年から昨年にかけてY2Kという世界的な問題もあり、ソフト技術者1人月(1人月とは技術者1人当たりの受注単価)の金額は上昇した。今期も業種によるが、各企業情報化投資に前向きであるものの、この単価は更に上昇する傾向ではなく、むしろ逆のトレンドに入る可能性があるという。既存の仕事を受けるだけでも食っていけることはできる。しかしそれでは発展がなく、むしろ先行き仕事が回ってこなくなる可能性も否定できない。

 そこで同社では、既存の駄目な分野については切り捨て、新規分野にどんどん進出し、スクラップアンドビルドを行っていくようだ。新規分野の1つとして、先日新聞に大きくEC認証システムを事業とするボルチモア社が日本ボルチモアテクノロジー設立のための宣伝を載せていたが、そのパートナーの1社が同社である。同社以外はほとんど大手企業であるものの、同社の先見性には眼を見張るものがある。

 2つ目は最近ASP事業に参入、代理店も結構集まっているようで、各ソフトハウスともこの事業には力を入れ始めており、NTTデータのようにASP事業を別会社にしてしまう動きがあるほどで、全国に五萬とある中小企業をターゲットに、ASPは今年もしくは来年大きく離陸していくことになろう。

 気になる今期の業績だが、インターQが既に採用している4Q制・予想なしを採用するようで、前期+αは間違いなく期待できる。しかしながら株価はまだ下降トレンドにあるようで、今月ないし来月発行される分割新株が出まわること、PERは50倍超という条件を考慮すると弱含みの展開が予想される。しかし前述の通り、同社オーナーの先見性は非常に高いため、株式マーケットにとって大きなサプライズを出す可能性は充分ある。
5月19日引値2900円

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