ニッコウトラベル(店9373)
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4月初旬の1700円(同社株価)からマーケットの調整(下落)とは裏腹に同社株価は堅調な推移を見せ、5月22日には2450円まで上昇した。優良株としての評価を正当に受けている証であろう。
終った前期は、5%増収の57億売上、営業64%増益、経常49%増益、EPSは前期の61.3円から83.3円へ大きくジャンプした。
同社の事を知らない方へ簡単に述べると、同社はシルバー世代をターゲットとした、体力に合せたゆとりあるプランを提案する旅行会社。これが顧客ニーズにマッチし、新しいスタイルを企画するもののまだ業績的に堅調とはいえない同業他社を尻目に、同社は躍進している。またこの業界においては、同社の利益率には目を見張るものがあるが、これはシルバー層というあまり(いや、ほとんどかもしれない)景気に左右されないキャッシュリッチで質を問う方を顧客としていることより、一般人のツアーに比べ単価は高く利益が大きいためだ。
ただ、この層の方をフォローするのも大変のようで、結果としてツアーコンダクターを増やす(=コストアップ)対策として、添乗専門職の採用など販管費率低減に努めている。
前期のツアー参加者は前々期比+9%、ツアー設定に対し実際行われた催行率は50%から60.6%に大幅アップし、為替の円高もメリットとして働いている。こうしたことから売上原価率が改善し、大幅な収益アップに結びついている。
今期についてはまだ取材ができておりません、もうしばらくお待ちください。
シルバー層は、今後年率6%ずつ10年間増えるそうです。医療技術発達も手伝って、最近は健康で活発な年配の方も多く、この方々が同社の潜在顧客、つまりマーケットはとても大きいのです。
4月に同社の販路拡大の記事が出ておりました。地方有力新聞系旅行会社と業務提携し、新規の顧客拡大を図る。既に道新観光、西日本新聞旅行と契約を結んでおり、今後10社程度まで広げる…。今期、この新ルートでどのくらいの効果が表れてくるか楽しみです。
現在決算説明会シーズンですので、落ち着いたら再度フォローさせて頂きます。
5月24日引値 2350円
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