日本コムシス(東1947) | 2001/05/16更新 |
2001/05/16(水) | |||
日本コムシス(東1947)
☆☆☆ 「イチオシ銘柄」としては、今年1月31日に取り上げていますが、以来、高値は2月13日の2,180円と冴えない展開となっています。要因は、NTTドコモのW‐CDMA関連工事の遅れによるところが大きいものと考えています。 株式市場では、「周知の事実」は「織り込み済み」として株価が反応することはありません。同社が電気通信工事のトップ企業であること、ドコモ向け工事の比重が高く、ブロードバンド関連工事の恩恵が大きいことは、既に「周知の事実」といえます。こうした点から、同社株はPERでも他の通信工事関連銘柄より恒常的に高く評価されています。 1月に取り上げた際に、「2〜3月に押し目を形成すれば、買いのチャンス」と述べました。これは、期末に「平成13年度のNTTの設備投資減額」などいうネガティブなニュースが出た場合には、「高PERである分、下押しも大きい」と想定したからです。 その後、月次ベースで「W−CDMA関連工事の受注拡大」が確認できれば、いよいよ株価は「現実買い」の段階に入り、上値を追うものとシナリオを描いていました。 株式市場が、日銀の量的金融緩和を契機に中低位株物色を鮮明にしたことも影響を受けています。建設セクターでは、大林組はじめスーパーゼネコン各社が軒並み急伸しています。 こうしたなか、ブロードバンド関連工事が遅れたことにより、同社は前2001.3期業績を下方修正、同社株は全く圏外に放置される結果となりました。 ただ、5月9日にドコモが発表した設備投資計画では、今期のW−CDMA関連投資計画は約4,000億円と前期実績の2倍強に達しています。 ご存知のように、今回のポートフォリオバトルにおいても私は同社株を取り上げております。かといって、バトルの期間に結果を出そうとしているわけでもありません。よほど、同社株にネガティブが状況が起こらない限り、「押し目は買い」のスタンスでおります。(駄洒落)
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2001/01/31(水) | |||
日本コムシス(東1947)
☆☆☆ 前2000.3期の単体ベースの受注高は2,237億円でしたが、うちNTT関連工事は1,330億円(所外系工事581億円、所内系工事748億円)と約59%を占めます。そのうちNTTドコモ向けは620億円です。移動体通信工事、ソフト開発部門に強みを持ちますが、NTT以外のNCC系キャリアやCATV、一般企業向けの国内一般工事の受注拡大が今後の課題といえます。 今2000.9期(中間)単独業績は、売上高で793億円、前年同期比9%減、経常利益で34億円、同26%減となりました。主な要因は、NTTの設備投資抑制の影響やπシステム工事の中止などですが、原価抑制、外注体制整備により、減益幅は当初見込みより縮小しています。通期では昨年12月から本サービスが開始されたADSL(非対称デジタル加入者線)関連工事の増加から小幅増収増益となる見通しです。 ただ、来期以降はNTTドコモのW−CDMAのサービスエリア拡張工事本格化、ADSL、FTTH(加入者系光ファイバーアクセス)関連のNTT局内、局外工事、光ファイバー敷設工事の大量発生などブロードバンド・ネットワーク構築が一気に加速する予定です。特に、NTTドコモは来期以降の設備投資について、総額で1兆円程度、W−CDMAに対しては3年間で約1兆円の投資計画を公表済みです。さらに加入者の増加、通信スピードの高速化、大容量コンテンツの登場などへの対応により、増額の可能性もあることから、比較的ドコモ向けのウエイトが高い当社収益に中期的に大きなインパクトを与えることが予想されます。 ドコモのW−CDMAサービスは今5月スタートの予定ですので、夏頃から基地局増設の動きが本格化し、当社の受注動向に好影響を及ぼすものと予想されます。2〜3月に株価が押し目を形成すれば「買い」のチャンスと考えています。(駄洒落商会会長)(☆☆☆)
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