田辺製薬(東4508) | 2001/03/07更新 |
2001/03/07(水) |
|||
田辺製薬(東4508) ☆☆☆ 1月に3回にわたって「再生医療」についてのコラムを掲載いたしましたが、このところ株式市場でも関連銘柄が少しづつ話題となっているようです。 今回はやはり、コラムでも書きました田辺製薬(4508)を取り上げてみたいと思います。当社は京大、滋賀医科大、近畿大と共同研究で、カニクイザルの受精卵から「万能細胞」と称される胚性幹細胞(ES細胞)を作り出すことに成功しています。このほど厚生労働省が幹細胞を利用した臨床試験を行う際の指針作りに乗り出したことで改めて注目を集めています。 また、当社は今月6日、現在開発中の性機能改善剤「TA‐1790」の日本とアジアの一部を除く地域での独占的な開発・販売権を米ヴィーバス社(カリフォルニア州)に供与することを発表しました。ヴィーバス社は91年に設立された性機能改善剤に特化したベンチャー企業で、経尿道及び局所的投与技術に関する特許を所有しています。経口剤である「バイアグラ」の登場以来苦しい立場にありましたが、今後は「TA‐1790」の経口剤開発が期待されます。 なお、田辺製薬は糖尿病治療薬「T‐1095(ジョンソン&ジョンソンへ)、抗炎症剤「TR‐14035」(グラクソ・スミスクラインへ)に続いて計3品目を矢継ぎ早に海外メーカーに導出したことになります。 当社の弱みは、海外販売網を持たないことでした。国内製薬メーカーを評価するポイントは、1)当然のことながら、新薬開発力(含むゲノム創薬)、2)国内市場が薬価抑制政策により伸びが限定されるため、年率15%程度で成長を続ける米国市場ほか海外市場で強い販売力を持つこと、などです。 ちなみに、今期の連結当期利益は退職給付債務の積立不足347億円を一括償却するため、ゼロとなる見通しですが、来2002.3期は正常な決算となることから、過去最高益を更新する見通しです。(☆☆☆)(駄洒落)
|
あくまで投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり内容を保証したわけではありません。 投資に当たっては投資家自らの判断でお願いします。 |
億の近道on the Web | 質問・要望事項はこちらまでメールを。 |