ロート製薬(東4527) 2000/12/13更新

2000/12/13(水)

ロート製薬(東4527) ☆☆☆☆

 大衆向け目薬では国内シェア約35%(2000.3期実績)でトップ。
 「メンソレータム」などスキンケア製品でも約39%(同)と首位を占めるほか、「パンシロン」など胃腸薬では約7%(同)のシェアを有しています。

 1899年、山田安民氏が大阪に「信天堂山田薬房」を開業したことに始まる名門で、胃腸薬「胃活」が大成功を収めたほか、処方の原型を提供したミュンヘン大学ロートムンド博士にちなんだ「ロート目薬」の爆発的ヒットにより、業界での地歩を確固としたものにしています。
 戦後も堅実なマーケティング戦略、新製品開発力に加え、有望市場のアジアにおける積極展開などから安定的な収益拡大が続いています。

 今9月中間期の連結業績は、売上高で25.9億円(期初予想25億円)、経常利益で18億円(同9億円)となりました。業績好調の要因は、主力の目薬が堅調に推移したことに加え、アイケア、スキンケア製品が伸長したことです。
 4月発売の制汗デオドラント剤「メンソレータムリフレ」、7月発売のコンタクト用目薬「Cキューブモイスチャージ」など新製品の寄与に加え、リップクリームなども好調に推移しました。通期でのアイケア関連製品の売上高は、215億円、前期比7%増、スキンケア関連製品は265億円、同14%増となる見通しです。

 つれて、会社側では通期の連結業績を、売上高で615億円、前期比10%増、経常利益60億円、同22%増と見込んでいます。中国、ベトナム、インドネシアなどアジア地域でのスキンケア製品の販売好調、リストラ効果による北米地域の黒字転換なども寄与する見通しです。ただ、会社側の利益予想は保守的であり、新製品の伸びなどを勘案すれば再度の業績上方修正も視野に入るものと予想します。

 今年に入って株価は安値からほぼ倍になっていますが、連結ベースでの予想PERは20倍程度です。ちなみに、メインの市場は大阪です。(☆☆☆☆)(駄洒落商会会長) 


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