杏林製薬(東4560) 2001/05/23更新

2001/05/23(水)

杏林製薬(東4560) ☆☆☆

  フォローです。

 5月10日に前2001.3期業績を上方修正、株価は堅調に推移しています。
 発表されました前期業績は、連結売上高で558億円、前期比5.8%増、経常利益で98億円、同11%増でした。米国での合成抗菌剤「ガチフロキサシン」の伸長が寄与していますが、今期はいよいよ国内で上市される予定です。

 会社側では、今2002.3期連結業績を売上高で594億円、同6.4%増、経常利益で95億円、同2.9%減と見込んでいますが、これは控えめな予想でしょうね。「ガチフロキサシン」の発売効果に加え、今期薬価改定が実施されなかったことなどを勘案すれば、少なくとも減益ということはないものと判断します。(駄洒落)

 

2001/02/21(水)

杏林製薬(東4560) ☆☆☆

  フォローです。

 日本新薬(4516)が開発を進めていました腹圧性尿失禁治療剤「NS−49」の開発が中止されたとのニュースが飛び込みました。当社も頻尿・尿失禁治療剤「KRP−197」の開発を推進中(フェーズII)しているところから、相対的な優位性は高まるものとみられます。

 日本新薬は「NS−49」を97年、仏サノフィ社に技術導出、98年には米アボット社に技術導出したことから日米欧三極で臨床開発が進められていましたが、サノフィ社のフェーズII後期臨床試験で有効性が認められなかったため、開発は断念されました。順調にいけば2004年上市、ピーク時年商100億円が予想されていただけに痛手といえます。

 一方、当社が開発している「KRP−197」に関しては、今月14日に小野薬品工業と共同開発、共同販売することで合意に達した旨発表がありました。開発速度のアップ、上市後の販売増加などメリットが大きいものと判断されます。なお、小野薬は当社に対し、契約一時金のほか、開発段階ごとに契約金を支払うこととなります。承認申請は5年程度で可能になると予想されます。(駄洒落)

 

2001/02/14(水)

杏林製薬(東4560) ☆☆☆

 今年上市見込みの自社開発キノロン系抗菌剤「ガチフロ」が高い評価を受けています。多種にわたる抗菌性物質のなかでもキノロンの研究開発についてはわが国は世界をリードしています。

 ただ、キノロンには以下のような特徴があります。1)広い抗菌スペクトラム、強い抗菌活性、2)耐性菌出現が少ない、3)化学的修飾が比較的容易、4)製造コストが安い、5)安全性が問題(軟骨障害、中枢神経への影響、光線過敏症、薬物相互作用)、など。

 「ガチフロ」が高評価を得ているのは、まず、安全性の問題をクリアしたことです。強い光にさらされると発疹や水膨れが出来る光線過敏症は同薬剤では認められていません。この副作用は白人種に多いだけに欧米での売り上げ拡大に寄与するものと予想されます。

 また、PRSP(ペニシリン耐性肺炎球菌)やマクロライド耐性肺炎球菌などへの効果が高いことも特徴です。現在、日米両国で合成抗菌剤のトップ製品となっている第一製薬の「クラビット」が肺炎球菌への効果に弱点を有するだけに注目されます。

 販売は当社に加え、大日本製薬が担当する予定で、ピーク時年商は両社合わせて350億円が見込まれます。米国では99年12月にブリストルマイヤーズ・スクイブが発売(商品名ガチフロキサシン)、既に100万人に処方されるなど順調に拡大中です。米国でのピーク時年商は460億円、欧州では160億円(販売はグリュネンタール)が予想されるなど、大型化への期待が高まっています。

 来2002.3期以降、当社収益に大きく寄与する見込みです。(駄洒落)

 

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