日本ガイシ(東5333) 2001/11/16更新

2001/11/16(金)

日本ガイシ(東5333) ☆☆☆☆☆

 NGKIが中間決算を発表するとともに通期の業績を下方修正した。

(単位:億円)
売上高
営業利益
経常利益
NET
EPS
01/9
1346(-6.5%)
52.8(-55.2%)
56.2(-51.8%)
30.9(-47.7%)
8.5円
02/3
3000(-9.6%)
150(-49.3%)
150(-49.0%)
80(-45.2%)
22.2円

 IT産業の生産調整の影響からエレクトロニクス事業の収益が落ち込むと共に、日本の公共投資削減からエンジニアリング分野の売上が減少。

=部門別状況=

【電力関連事業】

 4−5年前の電力会社は5兆円台の設備投資を行っていたものの、自由化の波から減少し、今年度2.9兆円、来年度2.7兆円と縮小傾向。このため同社では人員削減やオーバースペックの修正、海外製造比率のアップなど抜本的対策を施すとともに、成長が見込める海外市場での拡販を目論んでいる。国内は減少するものの、海外での案件から前期売上665億円が今期は期初見通し710億円、9月修正で700億円と増収で見ていたものの、テロ事件及びその報復行動からサウジアラビア、UAEの案件で繰り延べ要請があり、今回は680億円の売上に修正してきた。しかし昨年度の海外売上182億円が今年度は190億円程度と、海外での需要が徐々に回復しだしている。

【セラミックス事業】

 自動車排気ガス浄化用ハニカムは、ワールドワイドでの自動車販売シュリンクの影響を受けるものの、世界的な排気ガス規制強化により需要が堅調。前期売上326億円が今期は330億円程度と会社は見込む。一方、エレクトロニクスセクターなど向けの焼成炉、耐火炉が前年比10%程度落ち込みそうであり、セラミックス事業の売上は前期の580億円が570億円程度になりそうと会社側は見ている。

【エンジニアリング事業】

 公共投資の削減により、下水処理装置の売上減少が見込まれ、前期売上765億円が700億円程度に減少との見方。徹底的なコストダウンとセラミックス膜浄水システムの拡販を計画するが、今期は下水道の落ち込みをカバーできない。

【エレクトロニクス事業】

 前期売上高788億円が今期は565億円と28.3%ダウンするとしている。このため営業利益率も前期の18.0%から8.0%へとダウンし、下期は終に赤字転落。

製品別売上高(単位:億円)

前期
今期(会社予想)
ベリリウム銅
206
158
金型製品
61
69
半導体製造用
84
67
インクジェット
188
127
双信電機
171
120
光関連
20
12
その他
58
42
トータル
788
565

 プリンターの廉価志向、携帯電話、光通信、半導体など所謂IT産業失速の影響がモロに出た形。上期売上高349億円、営業利益54億円に対し、下期は売上高216億円、営業利益は−8.8億円と、同事業には限界利益率の高い製品が多いだけに、利益率は前期比急低下してしまう。

【素形材事業】

 この事業は子会社である旭テックの売上が計上されている。
 自動車及び2輪車のホイールを主に製造しており、昨年のリストラで黒字転換になったものの、三菱自動車のトラック依存比率が高く、今年度は再度赤字に転落しそう。

 世界でみても高い技術力&製品シェアを持つ同社だが、IT産業調整の影響を受けてしまった。特に利益の牽引役であるエレクトロニクス部門は、同社が革新的な技術製品を顧客に販売したとしても、それが組み込まれる顧客の製品はエレクトロニクスのシクリカルの影響を受けるだけに、同社にもそのマイナス影響が波及してしまった格好。

 今回の説明会では、圧電セラミックスの技術者で同社のエースでもある竹内氏が登場し、既に発表した新製品の簡単な説明があった。しかしながら将来の可能性についてはほとんど言及せず、少し残念である。まあ部品会社であるから顧客企業が発表する前に言うわけにもいかないからな。

 そうした制約がある中で、竹内氏ほどの方が我々技術ド素人の前でプレゼンしたとしても得ることはない。なぜなら、私達証券界は技術のド素人だから。(両津)

 

2001/03/29(木)

日本ガイシ(東5333) ☆☆☆☆☆

 【インクジェット(日本ガイシ)フォロー】

◎コダック(日本では未公開です)

 コダックにとって日本市場はアジア、環太平洋市場の1つに過ぎなかったが、94年末にジョージ・フィッシャー氏が会長に就任し、日本を重視する戦略に変更した。日本はアメリカに次いで世界2位の市場規模であるが競争は激しく、コダックのシェアは6%に過ぎない。

 しかし1世帯当たりのフィルム使用量は世界ナンバーワンであり、同社では最近になり急速に力を入れ始めている。97年4月外部から堀氏(クレイ社)を招聘し、徹底的な日本化対策を施す。かつては事業部毎の生い立ちの違いから、事業部同士の繋がりが無く、全て独立色が強くバラバラに活動していたのが実情だが、研究開発の別会社を吸収合併し、販売、開発、生産がうまく機能する体制に整えた。

 アメリカにおけるコダックの売上のうち8割がコンシューマーだが、日本では3割程度に過ぎず、富士フィルムのインフラの強さもあるが、この弱さをどう克服するかが同社の課題。

 しかし日本の写真屋さんには変化が現れており、所謂、町の同族的経営は厳しくなりつつあり、そのためチェーン化により問屋と特約店の関係が変化し、同社にとっては活動しやすくなってきたという
 また従来のフィルム、印画紙を売って儲けるスタンスからプリントで儲けるスタンスに変更している。

 昨年度の売上は900億円だが、2004年に売上高2000億円、シェア30%を目指す。そのための手段として今年1月1日に三菱製紙と三菱コダックダイアミックという合弁企業を立ち上げ済み。印画紙のみだとコダックは取引先3千店で8−9%のシェア、三菱製紙は3千店で20%のシェアを持っており、両社の顧客はほとんどバッティングしておらず、シェア30%が視野に入っているという。

 こうした同社の躍進でも富士フィルムにはほとんど影響は出ないであろうと同社幹部はいう。その代わりシェア18%を握るコニカに悪影響がでそうだ。

 フィルムは価格の下げようの無いところまで来ており、富士フィルムの問屋・特約店でも利益は出ていないであろう。フィルム数量は1−2%程度の伸びだが、価格下落でマーケットは業務用も含めシュリンク。
 ミニラボ向けのデジタル現像機はノーリツ鋼機からの供給だが、今後同社ではインクジェットによるプリントアウトに力を入れていく。同社はノーリツ鋼機と親しい間であるものの、プリントの流れはインクジェットに傾きつつあり、現在のデジタルミニラボの需要はいずれ減少傾向を示すという。

 同社はHPと組んでインクジェットプリンターをミニラボに売り込んでいく。インクジェットプリンターのメリットは現行の機器に較べ安価であること及び薬品を使わないこと。つまりミニラボから見れば固定費削減につながる。今年秋にアメリカ向けに製品を出し、2年ほど後に日本でも発売していく。

<コダックと関係している企業>
コダックの高性能CCD→プロカメラ用にキャノンに納入。
コダックのデジタル写真パテント、CCD→オリンパスに供与。
ソニー製品のイーコマースであるソニースタイルドットコムのプリントオーダーをコダックが担当。

コダックはキャノン、ニコン、オリンパスと仲が良い。一方、富士フィルムとキャノンは犬猿の仲。富士フィルムがインクジェットプリンティングをやり始めるとしたら、どこと組むのかな?(両津)

 

2001/03/02(金)

日本ガイシ(東5333) ☆☆☆☆☆

 3月2日 晴れ
 両津です。
 昨晩日本ガイシの原稿内で「インクジェットの評価はケミカルの観点から入ると評価しやすいかも。億近の技術コンサルタントの絵崎教授に明日登場していただこう。」と書きました。
 材料のプロフェッショナルである絵崎教授が、昨年秋に書かれたものを掲載する予定にしていたのですが、なんと、本日の億近のために特別寄稿してくれました。お楽しみ下さい。(両津)


 絵崎です。
 インクジェットによる印刷技術はプリンタ用途に留まらず半導体製造を始め無限の可能性を秘めていると言うことは両津さんがコラム中に述べられたとおり。またその可能性の一部は私のゼミのレポート中に書いた物も含まれるかなあと思ってます。その辺の可能性は両津さんにお任せするとして、ここではケミカル(インク)の切り口で考えてみます。

 インクジェットのインクはご存じの通り溶剤+顔料(染料)で構成されています。染料は溶剤に可溶なので単純に溶かしこめばインクが出来上がりますが、顔料の場合は溶剤に溶けないので分散安定性を持たせるために、分散処理剤等特殊な処理をしなければなりません。(ここが大事)

 つまり、飛ばしたい材料(導電材料とか半導体材料等々)が溶剤に可溶であるか否かということがインクの製造のしやすさともろに直結してくる(印刷後の特性も左右してくる)。 例えば、導電材料を考えてみると、顔料タイプは金属微粒子(無機材料)を用いた物、染料タイプは導電性高分子(有機材料)になるでしょうか。#金属微粒子 溶剤と金属微粒子を混ぜただけでは比重の差から分離してしまう。そのために微粒子表面に溶媒と親和性の高い高分子を付けてやって分散性を向上する必要がある。

→ 印刷した線の分解能をあげていく為には、ノズル径を小さくしていく以外に微粒子の径がもろに効いてくるのはご想像の通り。微粒子は微粒子のまま印刷されるのですから。一つハードルが増えた。
  微粒子の径をどんどん小さくしていくと比表面積が大きくなってきて、反応性のある材料だと爆発的に反応するのでインク製造時の取り扱いが難しい。例えば銅微粒子の場合だと酸化の問題。ナノ微粒子だと簡単に表面だけでな く内部までも酸化されてしまう。酸化せずに高分子を付けて溶液に分散する 技術が非常に難しい。またもやハードルが増えた。

  印刷後は微粒子がゴロゴロとのっかている状態、微粒子表面には分散向上のための高分子が付着している。たとえるなら大福(中のアンコが金属、皮 が高分子)が沢山盛られている状態。

→ 皮(高分子)の部分が分厚くなるとアンコ(金属)の味(導電性)が出てこなくなる。非常にまずい。いかに薄く高分子をつけれるかがポイント(LSIの配線になると高分子の厚さは数nm程度にしないといけないかも)。
  それでもゴロゴロとした状態がダメで多結晶状態にしたいならば、還元雰囲気下で熱処理しないといけない。こうなると耐熱性のある基板に限られてくる。あまり意味無い。

  その他としては、粒子が微分散した液体を高速で管の中を通してやると (=一定の速度で管の径を小さくしていくと)相分離してしまう恐れもあるのでは、つまり溶剤だけが飛んでいき、分散粒子は管の中で詰まるかも。

#導電性高分子
 導電性高分子は溶剤に可溶なので染料タイプ、高分子+溶剤で分子レベルで均一なインクが出来る。

→ インクの製造が比較的楽。実際はそうではないが、混ぜてポン!で出来上がり。導電性高分子の本来の特性を維持できる。また、均一なのでノズルの細工のみで微細化に対応(インクによる微細化の障害がない)

 印刷後、溶媒を飛ばすと均一な導電性高分子が出来る。

→ 高分子が元々持っている特性を印刷乾燥のみで実現しやすい。熱処理をしなくても良い(基板を選ばない) ここまでで、染料タイプの有機材料が如何にインクに向いているかが分かっていただけたと思う。

でも、有機材料にも欠点がある。
・現在の所基本特性(導電性等々)が無機(金属)に対して劣る。
・水分、酸素、紫外線に対して非常に弱い。
・熱処理しないで良いと言うことは、不純物を前もって抜いておかないといけないと言うのが条件、有機物(特に高分子)の純度を何処まで上げれるか?
 等々、今後この辺を解決していく必要があります。

 半導体に関しても全く同じ、2/28のエプソンのTFTが導電性高分子を用いているのは上の理由から。
 Siの微粒子をインクにして印刷しても構わないんですが、特性を出すためには必ず微粒子周りの高分子を飛ばしてやって(400度ぐらいかな)、さらに熱処理して粒子を焼結させてやらないといけない。これは大変ですよね。
 しかも基板はガラス以外に考えられない、それなら通常のやり方で付ける方がよっぽどいい。
 プラスチックにTFT付けたい場合はどうするか?の答えの一つがエプソンのインクジェット。
 面白くなってきました。(絵崎)


 昨日の掲載時に同社にをつけておりませんでしたが、は10個にしたいくらい。でもルールに従って億近最高の☆☆☆☆☆としておきます。(両津)

 

2001/03/01(木)

日本ガイシ(東5333)

 今回ご紹介する日本ガイシ原稿は、昨年秋(9月下旬)大原部長の依頼で作ったものです(「【コメント】」だけは本日)。
 2月28日にエプソンの発表が大きく掲載され、金融機関の売りで大きく下がり、手頃な価格になってきましたのでご紹介いたします。

【経営】
 グローバルスタンダードによるエクセレントカンパニーを目指し、常に進化することにより社会、顧客、株主、従業員に価値を提供し続けることを企業理念とし、独自のセラミックス技術を核にエネルギー、エコロジー、エレクトロニクスを主たる事業としている。資源投入は、選択と集中により他社を凌駕する技術を確立し、各々の分野においてトップクラスの地位を占める新規事業、新商品を創出する戦略的成長を理念としている。

 1960年には電力向け事業が売上全体の90%を占めていたが、2000年には21%まで低下。しかし現在ではエレクトロニクス事業が22%、エンジニアリング事業24%、セラミック事業17%、素形材事業(Casting)が16%と、バランスの良い事業構成に変化しつつあり、セラミックス技術を生かしたハイテク企業への変貌を確実に遂げつつある。

【ポイント】
1)セラミック事業における自動車排ガス浄化用ハニカム(触媒)が世界的に拡大する。環境汚染が世界的に問題になる中、自動車に搭載される触媒(キャテライザー)は劇的な増加を見せよう。
 日本国内においては、昭和53年規制をクリアしたエンジンが数多く占めており、現在主流の触媒1個付から2−3個付けへ、ここ数年で主流になろう(同社は自動車ハニカム国内シェア約7割、世界では40数%、トップはコーニングで5割)。
 またディゼルエンジン用パティキュレート(Disel Particulate Filters)除去装置も、既存エンジンに対し大きく伸びる可能性がある。
 前期自動車向け売上340億円は、2005年3月期に数量ベースで相当伸びると予想する(自動車メーカーからの価格下げ要求が厳しいため、PL上は良く見せないであろう。実際はかなり儲かる商売)。
 セラミックスの部材コストは非常に低く、限界利益率は9割超を予想する。

2)圧電セラミックスの前期売上高182億円は、2005年3月期に大幅拡大と読む。
 圧電セラミックスは、インクジェットプリンター向けにセイコーエプソンに対し独占納入。2pl(ピコリットル)という微小量、かつドライバーICの出す複雑な条件のシグナルにも忠実に対応・噴射することが可能。今後インクジェットプリンターは毎年15%ずつの台数の伸びが期待できるほか、印刷スピードを上げるためにインクの多色化並びに、インクジェットノズルの更なる数量アップの可能性がある。前期182億円の売上が今期は200億円以上。
 この圧電セラミックを応用したのが、デオキシリボ核酸(DNA)チップの製造。圧電セラミックの振動を利用して、DNA溶液をガラス基板に噴射することで、チップを効率良く大量生産が可能となる。2001年度の世界マーケットは50−100億円、2005年度には300−600億円と言われており、50億円の売上を計画する。
 更にこの圧電セラミックスは、フラットパネルディスプレイ製作に応用される可能性が出てきた。有機ELが急激に技術的進化を遂げ、予想よりはるか前にフルカラーディスプレイとして登場しそうである。このフルカラー化には発光素子の輝度・寿命と基板への素子組成がポイント。この内、組成に関しては真空蒸着法で行う方法があるものの、高精度のマスクや蒸発原子を励起させるための、グロー放電、高周波誘導電流などの蒸発源、薄膜センサー、基板保持、メタルシャドウマスク保持機構、ホスト材料とドーパント材料の制御を、全て真空チャンバー内で行わなければならず、大型基板に対応するためには非常に高価なものとなってしまう。
 しかし、もっと簡単に安価なインクジェットで噴射する方法が検討されている。更にプリントサーキットボードやウエハーパターンを描く方法が研究者の間で議論されており、実現した場合の半導体製造工程はかなりの工数削減が可能となり、半導体製造装置・部材メーカーに大きな地殻変動が起きることであろう。インクジェットを用いた有機薄膜法は、極薄・高濃度・高品質な新しい薄膜作成方法として、非常に幅広い応用が期待される。

3)エレクトロニクス事業の一つである、べリリウム銅展伸材の持つ高い強度・導電性・柔軟性(バネにもなる)・対疲労性・温度性・加工性・耐食性など品質の高さが注目され、ICソケットピン、同軸コネクタ、スイッチ、リレー、電極、銅極細線、フレキシブル基板などに用いられている。
 現在同社ではフル生産に入っており、今後は信頼性を要求する多方面で使われていこう。ベリリウム銅の世界マーケットは150億円から200億円と言われ、同社のシェアは約5割弱(トップは米国ブラッシュウエルマン)、国内シェアは約8割。前期の売上は75億円、年率20%ずつの伸率が期待され、2005年3月期に207億円の売上を予想する。

4)半導体製造プロセス用セラミック部品である、サセプターが急拡大。シリコンウエハの表面加工や回路の焼き付け工程に使用される固定台で、アプライドマテリアル社との共同開発。98年3期より独占供給を行い、大幅な伸長率を見せており、来期以降は300ミリウエハ投資及び200ミリに使われている素材の置き換えが期待できる。前期売上49億円。

5)オプトデバイスで2つの期待製品を持つ。1つはWDM(波長重伝送)の主流を成すと言われているAWGの光ファイバーアレイで、複数の波長を1本のファイバーに合波したり分波させる機器に必要な部材で、世界シェア7割程度。
  もう1つはインターコネクトで、通信機器やコンピュータの装置間や装置内の電気ケーブルや配線を光化するモジュールで、大容量かつ高速なデジタル通信ネットワークを支える基幹部品の一つ。前期売上40億円。

6)電力向け事業は、ナトリウム−硫黄バッテリーの期待製品があるものの、ピーク電力との兼ね合いから、いつ立ち上がってくるか、かなり不透明感が強い。
 ガイシ事業は電力会社の設備投資抑制から、今後成長期待は持たないほうが無難。前期売上676億円。

7)エンジニアリング事業は、下水道設備参入業者の競争激化で、会社側も過度の期待はしていない。そのため同社では、セラミックス技術を生かして上水道ビジネスに力を入れていくものの、設備投資関連であり売上成長は不確定要因が高い。前期売上765億円。

【コメント】 (本日執筆分)
 セラミックス製品の利益率は非常に高い。ある電子部品関連企業にヒアリングしたが、そこの企業ではセラミックス製品の販売価格に対する部材コストは2−3%だと言い、日本ガイシのハニカムも相当な限界利益率の筈。
 日本ガイシ製ハニカムを使う自動車メーカーの排気ガス担当者にヒアリングしたが、ハニカムは非常に高いが今後は相当な数を使うことを示唆。
 圧電素子は世界を変える夢の製品と考える。上述した他、2月28日の日経産業新聞1面にセイコーエプソンの薄膜トランジスタの記事がそれ。磯部副社長との面談の結果、経営も文句なし。
 大原・両津組は、今回エプソンが発表したインクジェットによる薄膜トランジスタ形成技術や他への応用(有機ELパネル製作)などを評価し、同社に注目していました。
 ガラス・土石担当アナリストでもエレクトロニクスに詳しい方はひと握り(皆無に近いのでは)。
 またエレクトロニクスを担当しているトップアナリストでさえ、日本ガイシの評価はできない。つまり日本ガイシの素晴らしいところの評価は、株式市場で全くされていないのが現状ではなかろうか。
 インクジェットの評価はケミカルの観点から入ると評価しやすいかも。億近の技術コンサルタントの絵崎教授に明日登場していただこうかな。
 同社の調査では、三和証券(当時岡三証券)アナリストの永田さんに、大変お世話になりました。(両津)

 

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