クラリオン(東6796)
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5月23日クラリオンの技術展示会が、文京区の同社において開催された。40余りの既存・新製品が並べられており、各製品毎に担当者が詳しく説明を行う非常に有意義な会であった。
まず入口を入ると、自動車のインパネ部分とステアリング・シートからなる模型があり、見て驚くのはインパネ内の表示が全て液晶であることだ。インパネが左右ドア近くまで広がり、メーターの横にナビがある。ドアミラーが存在せず、その代わりカメラを搭載し、その映像をインパネ左右にある液晶に映し出す仕組みだ。ナビはメーターの横にあるが、その画面が変化する。
チューナー・デッキなど、現状のモデルでは操作する時、前方向の視野を大きく移動してボタンないしタッチパネルを操作しなければならず、危険性が大きい。同社のモデルでは、天井にレンズがつけられており、通常ミッションレバーないしサイドブレーキのあるところに操作ボタンが置かれ、そこに手を伸ばすとインパネ内の液晶に、今どのボタンに指が触れているか映し出される仕組みになっている。つまり、視点距離を大きく動かすことなく、安全性を高める工夫がされている。
このモデル、自動車会社に提案はしているが、マーケットに出るのは3−5年先、しかも特殊な車両に限られそう。
(ひとつ教えてもらえたことであるが、昨年お役所からナビの安全性について通達が出されているという。今までのタイプは画面が下の方につくものが多く、アブナイということで上の方に設置せよとのことらしい)
次に見たものは、この前株価の材料になったAuto PCだ。これはPCとナビの融合で、自動車にPCを設置し、運転しながらいろいろ楽しめてしまうというモノ。例えば、ネットにつなげチャットを楽しむ。とはいっても操作はとても簡単で、ステアリング内に3つのボタンがあり、これでネットにつなぎ、あとは音声認識システムを搭載してあるため声で伝える。相手には文字が、相手からの文字は音声になって返ってくるといった具合で、車内においてネットがフル活用できる。
モデルでは松下製PCをつなげていたが、来年の発売時にはナビ内にPC機能を含めるタイプになるかもしれないとのこと。なお、通信機能は携帯・PHSを用いる。
このような新製品群が40以上並んでおり、技術レベルの高さが伺える同社であるが、きちんと利益に結びつくかがポイントであろう。
最後に、10時から12時までの2時間であったが、投資家の関心は高かったようで、著名なバイサイドの方も来ていたようだ。
5月23日引値430円
☆(株価が400円割れしてくれば変更あり)
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