横河電機(東6841) 2000/03/28更新

2000/03/28(火) メルマガ「億の近道」同時掲載分

横河電機(東6841) ☆☆☆☆☆
 本日、日経新聞企業財務欄に同社の業績が掲載されており、比較的大きい見出しで、今期41%減益と記されている。
 内容は、計測器部門が2倍(テスターの好調で前年比4倍増の170億円)、航空機に搭載する液晶パネルが好調で航空・宇宙部門も4%増収、逆に制御・情報機器部門は10%減収と、全体として売上は1730億、営業利益は10%増の30億円、営業外で為替差損10億円を計上する事により、経常利益は25億円と前期比41%減益…。
 見出しが大きく41%減益と記されているので、会社側の減額修正と思われがちだが、実際は違う。
 まずこの数字なのだが、会社側の発表している今期の計画数字なのだ。おまけにこれは日経の観測記事であって会社側が修正したわけではなく、なんのサプライズもない。
 なんで今ごろ会社計画の数字を持ち出して経常減益と大きく書くのか、記者の意図するところが全く理解できない。もしかすると記者は、会社計画の数字を把握していなかったのかもしれない。1−2週間前、日経の記者が同社を訪問し、財務部長が対応している。営業利益中心に話をしたのだが、経常段階を強調され、会社側も困惑の様子(財務部長は本日・明日と出張中)。
 本日前場段階で78円安になっておりますが、この記事で売る方が居ればそれはナンセンスです。むしろ絶好の買い場です。
またフォローさせて頂きます。

2000/02/24(木) メルマガ「億の近道」同時掲載分

横河電機(東6841) ☆☆☆☆☆
 昨日同社社長によるアナリスト向け説明会が開催されたが、特段目新しい事 はなかったようだ。経営計画での差し引き1200億については不透明感が強 いが、デル・早稲田大学との提携の他、IT関連中心にM&Aも視野に入れ、 今後展開といった具合。
 ぢんぢ部長から昨日指摘を受け、遅くなりましたが同社の受注状況を掲載させて頂きます。

10月

11月 12月 1月 下期計画 年間計画
制御情報 6480 10599 11461 6207 77994 140300
計測器 2704 4058 3707 3934 14998 30000
航空宇宙 1037 1152 1142 647 5447 9700
合計 10221 15809 16310 10789 98439 180000
内輸出 2967 5908 1310 5250
前年同月比 -10% +28.4%

+17.9%

+16.9%
売上
制御情報 4407 6307 8510 6089 72681 135000
計測器 1562 2378 2668 3248 15238 29000
航空宇宙 40 228 299 736 4558 9000
合計 6009 8913 11477 10073 92476 173000
内輸出 2354.6 2459.9 1521 4554
前年同月比 -12.6% +12.8% +16.4% +10.3%
受注残高 65421 72266 77031 77615
前年同月 72110

75879

79826 79783


2000/02/22(火) メルマガ「億の近道」同時掲載分

横河電機(東6841) ☆☆☆☆☆
 この3日間同社の株価が冴えない動きだ。2月21日日経産業新聞に答えがある。内容は以下の通り。
 先月、強気の連結計画を策定した目的は雇用維持である。主力プラント向け制御機器の伸びが見込めないため、IT分野での新事業を余剰人員の受け皿とする。伝統的に社員の雇用環境を重視してきた同社にとっては、当然とも言える思考回路だ。だが、この経営計画、業績次第では今後の雇用は保証しないと言う本音が込められている。
 『現在の社員数は1万3千人。全員の雇用を維持するには、これだけの売上と利益が必要だということ』と、内田社長は目標とする数字の根拠を説明する。99年度の売上は3200億円、目標達成のためにあと5年で1800億円の上積みが必要になる。『現時点で売上確保のメドが立つのは600億円だけ』――というものだ。
 差し引き1200億円は大丈夫か、リストラするなら中期計画も見直すのか。と問いただしたくなる記事であるが、明日23日、同社においてアナリストミーティングが開催されるので、その内容を取り敢えず聞いてみることにしよう。

 Q&Aで同社の質問がかなりの数来ているが、私は5年計画の数字に興味があって掲載した訳ではない。HPとの合弁解消及び、内田新社長体制による会社の改革(変化)に興味があるのであって、目先の材料で一喜一憂する事、あるいは短期売買には興味がありません。

2000/02/08(火) メルマガ「億の近道」同時掲載分
横河電機(東6841) ☆☆☆☆☆
 横河電機の1月の状況が、同社経営企画部財務室から発信されている(2/4夕方)。時間の都合で詳細は次回に記載する。
 受注は107.89億(前年比+16.9%、下期累計+13.4%)、売上は100.73億(前年同月比+10.3%、下期累計+8.0%)。
 上期の売上は805億と、約1%弱の伸びであったが、通期は1730億と約3%の伸び率を計画。よって下期だけ見ると、924.77億円は+5.1%の伸び率を計画している。前述したように、下期に入り1月までの累計売上伸び率は+8.0%なので計画以上で来ている。
 受注においては、全売上の18%を占める計測器が好調である。通期300億、下期約150億の受注計画であるが、下期1月までで既に144.03億受注しており、この分野は一番粗利率の高い分野で、今・来期とプロダクトミックスの改善が見られよう。
詳細は次回掲載致します。
2000/01/20(木) メールマガジン「億の近道」同時掲載分
横河電機(東6841) ☆☆☆☆
 横河電機から予定通り中長期経営計画が発表され、本日日経産業欄に大きく記されている。それによると、2000年度内に主力の制御部門7800名の人員の内、2000名を情報システム部門に移し、情報技術分野を強化。横河ヒューレットパッカード合弁解消に伴なって得た600億円をもとに、M&Aを仕掛ける。あとは以前記載した通りである。

 気になる業績目標であるが以下の数字を発表している。

売上 営業利益
2005年度連結 5000億円 500億円

 今期の売上が3200億円で、経常が110億(四季報では営業利益予想を80億にしているが)なので、利益ベースではすごい増収率だ。
 同社はこの数字を目標に前進して行くであろうが、現状株価面においては、これをとても織り込む事は出来ない(織り込みにいくならストップ高するはず)。

 数年前、東京精密(7729)が数百円の頃、私に株を教えてくれた先輩が過去の25年チャート作成を命じてきた。かつて5000円以上していたが低迷、ファンダメンタルズ面を徹底的に調べ上げ、私の作った過去のチャートをもとに目標株価は5000円と宣言した。
 私の他、先輩達、機関投資家共々5000円なんて「(両津の先輩)さん、鉛筆舐め過ぎだよ」と陰口を叩いていたが、その後プロと自称するファンドマネージャー達がもっと高いプライスをどんどん買い捲っていった。結局、去年12月30日に16900円を付け、その先輩の先見性には驚きだ(この方はハズすケースが大半だが)。
 私は、同社が数年後に東京精密と同じ状況になることを期待している。

1999/12/06(月)
横河電機(東6841) ☆☆☆☆
 12月3日に内田社長就任後、初めての説明会が開催された(前社長が他界され6月から新体制)。日本的な雇用を確保しリストラをしないと公言し、マーケットの評価を下げた同社であるが、健全で利益の出る体質、また伸長するマーケットに注力と今回はアピール。注力する分野(要約)は以下の通り。

  • ICテスター:今回ソニープレステII用システムLSIのロジック部分に、横河電機製テスターが選ばれた。ワールドワイドでのロジックテスターのシェア順位は、1位シュマンベルジュ、2位テラダイン、3位HP、4位アドバンテスト・・・
    この下にランクしている同社であるが、プレステIIを獲得できたことは今後のビジネス展開にプラスに働こう。12月1・2・3日にセミコンジャパンが開催されていたが、1・2日でICテスターは22億円の成約があった。今期のICテスター売上見込みは142.38億円(前期比3.3倍)であるが、これを10億以上引き上げる予定(社長は170億円位を目指している)。
  • 医療情報分野(システム):患者の情報を、病院内であればどこでも見ることができるシステム。遠隔地も対象に。
  • 教育分野:家にいながら、どの大学の講義でも受けられるシステム(方向性として)。
  • 電源分野:HPへスイッチング電源供給。
  • ソリューションビジネス:重厚長大産業向けに、原価低減のためのコンサルティング+ハードを提供。feeは今までの固定的なものでなく、コスト低減の何%という形式。
  • サプライマネージメント:数量的な在庫状況に加え、温度・画像・異常情報などをリアルタイムで提供。
 簡単にいえばこんなところだ。
 説明会は結構広い会場で行われたが、内田社長はプレゼン能力も然る事ながら、なんとマイク無しでスピーチを行い、投資家に関心を与えたに違いない。HPとの合弁解消に伴いデメリットも発生するであろうが、大きなビジネスチャンスが出来たのも事実だ。横河電機のチャレンジ精神に期待する。
1月に10年単位の長期ビジョンを発表する予定。
12月6日引値712円
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