村田製作所(東6981) |
2002/05/21更新 |
2002/05/21(火) |
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村田製作所(東6981)
☆☆☆☆☆ 最終需要が読めない不確かな時期にしか、株は安く買えない。証券会社は、需要が拡大している景気のピーク時になってから株を勧める。証拠を見るまでは、何も信じることができないからだろう。歴史をよく勉強し、過去のパターンを知れば、悪いときに買い、よいときに売ることの大切さがわかる。 PCや携帯などに続くような大型製品がない、価格下落がとまらない、IC集積化の脅威がある、有機材料との競合がある、アジアや台湾の追い上げがある、そして、なによりも、バリエーションが高い、などと村田を評価する証券会社の目は厳しい。 村田製作所をどうしたら理解できるのか、コストダウンはどうやってやるのか、どれほどの競争優位があるのか、基本的なことを、できるだけ簡単に述べたいと思う。基本的には、コンデンサ事業を始め、LTCCなどのモジュール事業など、村田の根幹は(1)セラミックと有機バインター、ガラスなどの材料ノウハウ、(2)焼成などのプロセス技術、(3)ノイズ対策やアナログ回路設計技術など、複数の要素技術のミックスであり、その多くはブラックボックス化されている。 投資家の仕事は、ブラックボックスの中味を理解することでなく、その企業にはブラックボックスがあるのかないのかを知ることである。 そして、なによりも、常識である。村田で儲けるためには、PER70倍で買って、20倍で売るという作業をこなす必要がある。そのことが理解できなければ、この株では勝てない。 会社が売上が6%しか伸びないという予想を立てていて、足元20%伸びている。アナリストは総じて弱気。絶好のチャンス。 株式投資は面白い。 ◆価格下落で新規アプリケーションがいま、どんどん生まれている 【大原が4週間前に書いたことを野村證券のトップアナリストが追認】 4月23日の億の近道で書いたとおり、今年の営業利益の予想を700億円としている。 しかし、大多数は慎重意見。 もっともらしく聞こえるが、今回は、ひとつひとつ、丁寧に、解説していきたい。世の中というものは、常識的な世界であり、なにが常識的な考えであるかを示したいと思う。 【人は誰も揺れる心に悩む】 §業績が悪くなると自分まで意気消沈するアナリストと業績がピークのときに自分まで元気になってしまうアナリスト つい2年ほど前、コンデンサーといえば、セラミックしか知らないような証券会社のアナリストが、うるさかったのを覚えている。 状況がよいときは、威勢がいい。状況が悪くなったら? もう誰もそんなこといいませんね。アナリストって企業が元気なときは自分が元気になってしまって、すっ高値でべらぼうな値段でレコメンドするんですよ。 常識的に、状況のよいときのPER20倍と状況の悪いときのPER50倍と、どっちが安いかわかりそうですけどね。もちろん、状況が悪いときのPER50倍の方が安いというのに!!! 村田の営業利益でいえば、状況のよいときの営業利益1700億円と悪いときの営業利益500億円と比べてごらん。1700億円の20倍と500億円の50倍とどっちが安いですか? 1)状況のよいとき 1700億円×20倍=3兆4000億円 状況の悪いときのPER50倍の方が安いじゃん。 1)’状況のよいときの50倍 8兆5000億円 1)’’村田のピークの株価 25000円 ああ。悲しいですね。 ◆精神が不安定なアナリストの意見: あのー。すみません。値段が下がるから用途は拡大するんじゃないんですか?ミクロ経済の本の第1章にそう書いてありますが…。需要と供給の曲線って見たことありませんか? 価格が高いときは、代替は起こらないんですけど…。 質問です。 どうして液晶がブラウン管を置き換えているのでしょうか? 液晶価格は暴落しましたね。じゃあ、三星はどうしてあんなに儲かっているんですか?価格が暴落したのにねえ。 【村田はコストダウンをどうやってするのか?】 §価格下落にとらわれるアナリストとコストダウンの計算の出来ないアナリスト 質問:村田製作所のコストダウン余地を計算するとき、第1章第1項第1条をいいなさい。 答え:C=εSn/d: C=静電容量、ε=誘電率、S=チップ面積、n=積層数、d=膜厚 はい。100点です。 質問:ε、S,n、dのどれがコストダウンに決定的に重要でしょうか? 答え:dの一層当たりの膜厚です。 ピンポーン。100点です。 質問:過去10年で膜厚dはどの程度薄くなったのですか? 答え:1/10以下になりましたでーす。 質問:dが1/10になると、コストはどれだけ下がりますか? 答え:同じ容量を実現するのに、1/10の積層数ですから、材料コストは1/10になり、機械のアウトプットは10倍になります。 ははは。アウトプット10倍はないけど、いい線ですね。コストダウンってどうやるの? はい。機械の処理スピードを上げれば、それだけ機械の能力が上がり、設備投資負担なく、売上を増やすことができる。償却費÷売上の比率が下がります。 材料が1/10になれば、材料比率20%が2%になります。利益率は18%向上します。 償却費÷売上の比率が12%なら、機械のスピードが10倍になれば、利益率が11%向上して、売上が10倍になります。利益は100倍ですな。 本題です。今年の価格下落が10%なら、利益率を維持するためにはどうしたらよいでしょうか。 経費削減? ブー!! アナリストのセンス ゼロ。アナリストを辞めましょう。R/Dや償却費? ブーブー!! 無言。 積層できる膜厚を10%小さくして、機械のスピードを数%上げると、利益率は向上します。歴史的に見れば、膜厚は平均すると一年で20%近く薄くなっているのにねえ。 村田がなんのために、研究開発費を数百億も使っているのですか? 松下のように道楽でやっているわけじゃないのよ。ちゃんと憲法前文に書いてあるんだから。 §300mmウエハーで騒ぐのに、150mmシートでは騒がないアナリスト シェアの意味ってわかりますか? 固定費の割合は平等ではない。プロポーショナルではない。これが答えですね。 シェアが他社の2倍あれば、稼働率で何%有利になりますか? これ計算できますか? わからない人、もっとやさしい問題にします。 人気のあるレストランと人気のないレストランで、ウエイター一人当たりの顧客数は同じでしょうか? 客が他社の2倍来て、稼働率の前提が同じなら、アナリスト首ですね。これは、毎年、稼働率が何%ですか?とチェックするのとは違うんですよ。 稼働率が高いと何ができますか? 大きいシートで作れます。 ちょうど、300mmウエハーを導入するにも、客が沢山いるTSMCが導入すれば成功するけど、客がいない日立が導入しても、店、がらがらなのに300mmの意味がないというのと同じです。そうですね、田舎に東京ドームを建てるようなものでしょうか。コンデンサのシェアでいって、村田はTDKの2倍。しかも、村田はLTCCなど、モジュールやパッケージだって、セラミックです。客の数が違う。村田は客に人気があるから、5万人収容の東京ドームがつくれるが、TDKは人気がないから、藤井寺球場レベルか。選手の給料も球団も儲けも雲泥の差だ。 大きいシートでつくれば、レイアウトの工夫ができますね。それより、面積が2倍以上になるため、機械の処理速度が同じなら、売上が2倍以上になるじゃないですか。 わかりやすくいうと、 ◆TDKと村田の営業利益率の推移
(もちろん、TDKはGMRなどがあり、村田とは違う製品構成だが、ほとんどの製品がセラミックという共通項のある村田と、いろいろやっているTDKと比べるのは今回の趣旨に合う) 利益率で20%の差がでるということは、稼働率で10%以上の違いがある。そして、投資余力で10倍の差になる。 ◆客が多い。効率的な生産ができる。ライバルより利益率が高い 【信じられない固定費率の高さが強さの証明】 §企業体質 村田の固定費 この会社。国内生産にこだわっている。地方の工場などで1万人以上を雇用。2万数千人、国内雇用中心だ。 すげー固定費。 少なく見て売上4000億円、固定費2500億円。営業利益700億円、そうすると変動コストはたった800億円?800億円÷4000億円? この中にはICチップなどの購入コストが入っている。なんなの? 限界利益率って80%以上? とにかく、固定費が高い。売上が数年で25%増えると、EPSなんかすぐに400円になるでしょう。 それなのに、状況の一番悪いときに、バリエーションが高いから魅力がない?常識的に判断してほしいよ。 【証拠の数々】 §セラミックコンデンサーのアプリケーション デスクトップのHDDが来年当たりから急速に2.5”に移行する。ああ、セラミックコンデンサ、すごい増えるなあ。なにせHDDは将来携帯よりも多く売れるから。 3G携帯のアプリケーションチップって、いますごい注目されている。あんな狭いスペースに、また、ひとつ目玉のチップが増えるんですよ。セラミックコンデンサー沢山いるねえ。大容量で。 価格が下がったわけでしょう? アプリケーションが増えますね。 PCが売れない? 携帯が売れない? じゃあ、デジカメは? デジタルTVは? ゲーム機は? マイクロソフトってOSのサポート期間にうるさいから、2000年問題で買い換えた企業の更新時期がきているわけでしょう? CDMA−ONEが韓国であんなに売れているのに、一年でほとんどが買い換えるわけですよね。 PCも携帯もデジタルAVもすべてが売れている状況になって、はい、もう、大丈夫ですって、冗談じゃないよ。また同じことの繰り返しでしょうか?? 毎回、毎回、すっ高値で、ストロングバイ。常識的に考えてくださいな… 【有機材料がセラミックを置き換える?】 よくわかりませんが、ある証券会社は、プラスチックがセラミックパッケージを置き換えたように、LTCCも有機材料になるようなことを言っているようです。 フィルムコンデンサって、セラミックに置き換わっているんだけど。 村田のシェアはすごいですからね。このLTCCでは。しかも、他社みんな銀ですけど、村田は昔から銅電極です。銅は技術的に難しい。 【半導体に置き換わる??】 はあ。 株式市場の話は、いつも極端です。極端な話って面白いじゃないですか。
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2002/04/23(火) |
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村田製作所(東6981)
☆☆☆☆ 【低すぎるコンセンサスでポジティブなサプライズが期待できそう】 決算シーズンが到来する。 投資家の仕事は、両方のブサプライズに備え、決算をなんとか乗り切ることである。 それにしても、この時期、アナリストの直感が試される。 一言でいうなら、勘が悪い。(大手証券や外資系証券の株価レーティングが逆指標といわれる所以) 需要の見誤り + 在庫水準の認識の甘さ ⇒ 稼働率の想定の甘さ ⇒ 収益の読み違い 結果は、惨敗である。 いま、これを読む方々は、え? 2002/3期の村田の営業利益って増益だったっけ?と思うかもしれないが、2001/3の営業利益は1740億円なのに、2002/3営業利益予想は四季報で450億円となっている。 〜四季報より〜
ぞ、ぞ、ぞ、増益!!?? これ、すげー減益じゃん! 実は、トップ・アナリストたちは、こんな予想をしていた。
とくにランキング上位の方の経緯をみるとすごい。 〜トップアナリストの村田の見方〜
こういうわたしも1年前は300円程度を当初予想していました。 丁度1年前に億近で配信された村田のコメントだ。フィードバック! 〜億近 2001年4月20日号より〜 ●村田製作所(6981) 投資判断:慎重に。残念だが、1万円割れリスク高い。 さて、米国市場の立ち直りとともに、相場の転換点が訪れたようだ。ただし、油断は禁物。当面の上値はしれているだろう。 証券会社のアナリストにヒヤリングすると、今期2002/3 EPSは350円から400円程度。下期からの回復を見込んでの数字だ。 コンセンサスはどうしてこんなに高いのか。 そうだろうか? わたしの村田のこれまでのイメージからすると、EPSは350円程度で出してくるかもしれない。 その根拠は、足元が悪すぎるからだ。 相場の流れで、一旦、ハイテク物色が続くかもしれない。 〜以上 1年前の億近より〜 うーん。自己採点しなければなりせんな。 最悪の場合、上期100円&下期120円の220円と思っていました。 そういえば、つい数ヶ月前も単価の下落の問題を深刻に考えて、6000円台が似合っていると書いてしまった。(私=へたくそ) ◆つい1年前、村田のEPSを300円以下で予想する人は極めて少数派だった みなさん、プロってこんな程度です。(たいしたことないんだって 給料高いけど 見合った仕事なんか全然してないんだから まあ、わたしも含めてね) ◆2003/3の決算予想◆ どうなるか?またまた1年後にこれを読み返す。笑えるかもしれない。 ドイツやソロモンなどの証券会社は400−500億円と予想しています。わたしは700億円。 ☆リストラで固定費を削減している そして、生産高でみると20%は高くなる。稼働率の前提は10%違ってくる。 株価は1万円を超える可能性が高くなる。 会社計画もそれほど悲観的なものは出てこないだろう。 ◆去年とまったく逆のことが起きている◆ こういう感覚や勘が投資にはよっぽど重要だ。また、一年後に、検証しましょう。(大原)
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2002/01/29(火) |
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村田製作所(東6981)
☆☆ 業績が厳しすぎる。10月以降の数量の回復も、単価下落などのマイナス要因で相殺された。 来期は単価ダウンを覚悟しなければならない。安値受注はできないとなると、数量は落ちる。数量を伸ばそうとすれば単価は落ちる。ジレンマ。 そもそもいまは需要期でないが、単価交渉の厳しさを市場は徐々に織り込んでいる。次の需要期である春までは一進一退を繰り返しながら徐々に切り下げる展開か。 春から夏場にかけて、受注の回復と前年比での改善を期待している。 来期も営業利益は横ばい程度にとどまる可能性も高くなってきたが、コンセンサスはもっと高い。(大原)
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2001/10/30(火) |
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村田製作所(東6981)
☆ この数週間は、抵抗器について居酒屋億近(億の近道オフィシャルクラブhttp://club.lycos.co.jp/club.asp?cid=l0600001)で詳しくお伝えしました。コンデンサについても基礎シリーズをはじめます。 株式市場でよくコンデンサが話題になるのは、以下のセラミックコンデンサですが、セラミックコンデンサといっても、CK形のことが多いわけです。 【セラミックコンデンサ種類 II:CK(高誘電率型) (トラ技93年7月号)より】 高い誘電率の磁器(BaTiO3)を使用し、種類Iより大きな容量を得られるようにしたもの。 特徴(長所・短所) さて、ここでも抵抗器で問題になった温度特性が出てきます。
B特性というのは、プラスマイナス10ppm/度に収まるように温度特性が設定されています。しかし、通常、セラコンといえば、F特性程度のものが汎用的です。 さて、村田製作所ですが、数十μFのB特性キャパシタを開発したと聞いています。とくに1GHzを超えるCPU周りへの大容量コンの使用が増加することが予想されています。 JPモルガン証券の大森アナリストは、MPUまわりのキャパシタ関連だけで新規参入効果で、数十億円規模の利益を見込んでいるようです。それも、AVXから相当シェアを奪えそうという前提のようです。 村田のHPからとれるMPU向けキャパシタは
という22μFのB特性品ですが、今度出るのは〇〇μということで、業界で話題になっているようです。 【MPUへのキャパシタの用途】 デカップリングやカップリングにはB特性は必要ないでしょう(間違っていたらすみません)。結局、チューニングが必要なとき、B特性が今後必要になってくると思います。 抵抗のところでも書いたんですが、MPUが40Aという大電流を必要とすること。そのためにはMPUの近くでノイズのない良質な電流をじゃんじゃん供給するキャパシタが必要だということ。 ●アルミ電界やタンタルなどと比べて、セラミックのよさは、温度特性です。
キャパシタ 容量1F、電圧3VがMPUに接続されているとします。このMPUは3Vで10μAで起動するICです。そうなるとこのMPUの負荷は300kΩですね(3V÷10μA)。 いま、問題になっているのは、これがMPU仕様が1Vで100Aという技術的な課題です。そしてキャパシタが100μF(1V)のすごいやつが開発できているとします。 そういう問題を確実にクリアしているような会社は? こういういろんな問題がそこら中にあるとき、部品屋さんとしては、すべての顧客のニーズを満たすわけにはいきません。マンパワーがいくらあっても足りません。当然、一番、儲けさせてくれるお客さんにマンパワーを割く。それがノキアだったりするんです。ということは、マーケットシェアというものは単純に生産コストや品質で決まるものではないようですよ。特殊な課題をクリアしていく相互の関係に持ち込めば、お互いにハッピーになる関係が得られる。重要顧客との付き合い方の基本です。 ちょっと、まとまりませんが、今回はこの辺で。(大原)
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2001/09/18(火) |
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村田製作所(東6981)
☆ カスタム比率は30%程度まで高まるものの、コンデンサなど汎用製品比率がまだまだ高い。国内生産比率も80%に達している。材料からの開発など強みを生かしてプロセスにおける競争力は保ちたい考え。アプリケーション別に設計者を多く投入し、セットメーカーからの支持を得ている。 GPS搭載は多くの機器で見込まれる。カーナビなど車載アプリケーションは他社を圧倒する。GPSでは積層セラミック、フィルター、LTCC、アイソレータなどが立ち上がる。 液晶ディスプレイカラー化では、薄型のDC/DCコンバーターが楽しみ。 リスクは、国内生産比率の高さと汎用品比率の高さ。 当面、携帯の利益面でのウエイト高く期待できないが、来期ポジティブサプライズの可能性が高い企業だ。(大原)
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2001/06/15(金) |
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村田製作所(東6981)
☆ 兼松、日本電気硝子、ブラザーなど低バリュー銘柄へのシフトで凌ぐしかない。(大原)
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2001/05/16(水) |
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村田製作所(東6981)
☆ 結果としては、この4週間、状況は悪化の一途をたどった。 今期の会社計画では、EPSはなんと235円。これはかなり慎重な数字である。今後1年経って、結果的に300円程度まで回復していく可能性はあると見ている。 いい会社だから、長期保有の方も多いだろう。9000円割れもありうるが、このまま我慢するしかない。 昨日、奇妙なことが起こった。ランキングトップのソロモンの下井さんからのコメントが配布されてきた。 そして、会社の経常利益予想は940億円とその日の午後に発表された。彼の予想からさらに500億円近くも下ぶれした。 なぜランキングトップなのか、証券業界や運用業界は、常識の通用しない特殊な世界としかいいようがない。とても残念である。(大原)
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2001/04/20(金) |
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村田製作所(東6981)
☆ さて、米国市場の立ち直りとともに、相場の転換点が訪れたようだ。ただし、油断は禁物。当面の上値はしれているだろう。 コンセンサスはどうしてこんなに高いのか。会社側の意向が漏れているようだ。 わたしの村田のこれまでのイメージからすると、EPSは350円程度で出してくるかもしれない。厳しく出した上で、中期成長力と村田の魅力を訴える戦略となろう。 その根拠は、足元が悪すぎるからだ。 生産できるキャパシティーは増加しているのに、実際に生産するものが減少しているとき、これを「きわめて悲惨な状況」といわざるを得ない。たぶん、上期は40%以上の減益となるかもしれない。受注水準が弱すぎる。 相場の流れで、一旦、ハイテク物色が続くかもしれない。 本当に残念だが、長期の魅力よりも、短期の厳しい現実が勝りそうだ。(大原)
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