日本ケミコン(東6997) | 2001/03/16更新 |
2001/03/16(金) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
日本ケミコン(東6997)
☆☆☆☆☆ 【投資スタンス】買い ☆☆☆☆☆ 【足元の状況】
昨秋から電子部品業界の受注に陰りが見え始め、マイナスに陥るところが多い中、同社は12月まで非常に堅調な受注をキープしてきた。今年に入り、ユーザーの生産調整の影響を被る形となっている。 前回開催された技術説明会時に、2月・3月の単月での受注が15%くらいのマイナスになることを社長が示唆している。公表はしていないものの、2月の単月受注は10−15%程度のマイナスと思われる。 同社の場合、受注から出荷までのタイムラグは約1ヶ月、現在4月出荷分の受注が入っているのだが、この3月は例年に比べると鈍い状況で、2月とほぼ同程度のマイナス伸び率になると推測する。3月の売上状況は4月の中旬に発表される。 現在4月からの単価交渉をユーザーと進めているが、ほぼ横バイないし2−3%のダウンに落ち着きそう。一部ではAV機器向けの生産調整が終わり、パソコンの生産調整終了期待をする向きもあるが、現状を考慮するとなべ底状態が4、5月まで続き、6月もしくは7月から回復を示すか? 特に機能性高分子は、他のコンデンサーと比較して非常に高い利益率をキープしている上、市場が立ち上がったばかりであり、大幅なコスト削減が可能な製品であり、販売数量拡大は同社の収益に直結する。 電子部品会社の業界来上期は減益が多い中、同社は償却増という要因があるものの、増益をキープできる可能性がある。
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2000/12/19(火) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
日本ケミコン(東6997)
☆☆☆☆☆ 11月の売上高は前年同月比15%増収(但し3ヶ月の移動平均ベース)。 前年は12月から伸び率が拡大しており、今後の売上伸率は鈍化することは止むを得ず。しかしある程度の鈍化はマーケットコンセンサス。同社に対する見方に変更なし。(両津)
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2000/12/11(月) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
日本ケミコン(東6997)
☆☆☆☆☆ ケミコンに対する強気の見方は全く変えておりません。 先週の下げについては、売っている方にヒアリングしないとわかりませんが、ベアマーケットの中、株価は比較的高い位置にあり、SQや他外部要因を意識した動きでボラティリティが高かった、と私はみております。下がった銘柄はなにもこの銘柄だけではありません。(両津) |
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2000/11/27(月) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
日本ケミコン(東6997)
☆☆☆☆☆ アルミ電解コンデンサーは、電解液と固体電解質タイプの2種類に分かれますが、各々の特長を列挙します。 【電解液タイプ】 【固体電解質タイプ】 各メーカーが10年前から固体電解質タイプを使用するようになったが、最近ではより伝導度の高い機能性高分子にシフトしつつある。電解質とは陰極の材料であり、各々の材料の電気伝導度は電解液で0.01−0.1S/cm、β−MnO2で0.1−1S/cm、TCNQで1−10S/cm、機能性高分子と呼ばれるPEDTやポリピロールが10−100S/cmとなっており、数値を見れば機能性高分子が期待されている理由が御分かりになろう。 アルミ電解コンデンサーは古くからあり、しかも構造が非常に簡単と、ハイテクのイメージからかけ離れているものの、現在の性能を維持した製品は海外において一貫製造するのは不可能なのだ。唯一不可能な工程はアルミ箔の電気エッチング。きれいな水、電力といったインフラの他に、何種類もの薬品が揃わないのが実状であり、この業界を海外メーカーがキャッチアップするのはまず不可能。その難しいアルミ箔の世界シェアナンバーワン企業の同社は、日本発として世界で金メダルを取り続けている超ハイテク企業なのだ。 株式市場では2番手のニチコンが評価を受けているが、そのニチコンはアルミ箔を一部ケミコンから供給を受け、更に他の部材も手当てしているのが実状。 自動車向けに125度の製品は多いけれど、150度で2000時間保証は同社だけでないかな?
(あったら教えてください) ケミコンに対する評価は最近になってようやくアップしつつあるものの、同社の技術をきちんと調べればもっと高い評価が出てくるのでは? 日本ケミコンのシリーズはこれで終了します。(両津)
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2000/11/20(月) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
日本ケミコン(東6997)
☆☆☆☆☆ かなり前から地球温暖化が問題視されており、そのため京都議定書が採択され1990年の二酸化炭素排出量を基準に、2008−2012年を目標に日本、米国、欧州が各6、7、8%ずつ排出量を削減するということになりました(但しこの数字の見直しがありそう)。 この削減目標を達成するため、各家電製品のインバーター化が進み、同社の扱うアルミ電解コンデンサーの需要が出てくると、今回の説明会で訴えていた。 次にハイブリッドを含めた電気自動車の開発動向であるが、1993年にフォードのエコスターが登場し、同社のコンデンサーが4本使われている。1996年にはトヨタのRAV4で従来の4本使いを3本に減らし同社製コンデンサーが、1999年には本田のインサイトで3本同社製が、そして2001年には従来のハイブリッドとは違うセミハイブリッド車が登場し、同社製のアルミ電解コンデンサーが3本使用される予定になっている。 その後2003年には欧州の燃費規制が導入され、ハイブリッドがかなり増える可能性があると、会社側はここまで説明した。つまり家電も自動車も今後は更にアルミ電解コンデンサーを使うようになるとの話だ。 説明会翌日以降、証券会社から出されたレポートはレーティングを1に引き上げたり、非常にわかり易い説明であったとの、ポジティブなものがほとんどである。私も同社をポジティブに見ている1人であるが…。 前述の2001年にマーケットに出てくるセミハイブリッド用アルミ電解コンデンサーは、通常のアルミ電解コンデンサーとは違う。それを同社は写真で見せただけで、何も説明をされていなかったが、実はあのコンデンサーは同社の中高圧コンデンサーを予想する上で、非常に重要なポイントになるものである。日本ケミコンに代わって私が訴える。特にバイサイド及びセルサイドアナリストの方は必ず覚えておいて欲しい。 写真のコンデンサーは普通のコンデンサーと違う形状をしている。普通は円筒型だが、あのコンデンサーは円筒型をつぶした形状をしているのだ。
このコンデンサー、もっと特徴があるのです。製造方法は通常のコンデンサーと同じようにアルミ箔を巻き、最後に潰すだけです。しかしながらアルミ箔の外側が外装ケースと接触しており、熱の発散が良い構造にされているのです。 『他社が真似するのでは?』と読者の皆様は御思いでしょう。 通常、低圧用ではACエッチングが、中高圧用にはDCエッチングが用いられ、今回の自動車向けは中高圧ですからDCを使います。そのDCエッチングの特徴は、ピットがアルミ箔中、垂直にトンネル状のものができますが、アルミ箔の上の面から下の面まで貫通させたものを、上記のコンデンサーに用いたらどうなるか?円筒型を潰す訳ですから、それに耐えなければなりません。 【公開日】 平成12年10月10日(2000.10.10) 【実施例】 【発明の詳細な説明】 【0028】
2枚のアルミ箔を掲載しておきますが、(b)は上下のトンネルピットが中央まできており、ほぼ貫通しているのがわかりましょう。しかしながら(a)では上下のトンネルピットが一定のところで止まっており、中央部はエッチングによる腐食の影響が無い、つまり強度は保たれているのが理解されます。
続きはまた…。(両津) |
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2000/11/16(木) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
日本ケミコン(東6997)
☆☆☆☆☆ 本日もケミコンは続伸、豊田合成は大幅続落し、またもや非常に気分の良い大原・両津コンビです。 さて、本社においてケミコンの中間決算説明会がありました。本社でやるのだから、出席者は少ないであろうと思いきや、かなりのリサーチャーが来ており、少し驚き? 利益増大の概略ですが、通期売上1300億と9.1%増の計画に対し、営業利益は115億で192.7%増と約3倍。 目標株価は当然4桁載せでしょう。 もうすぐ夜の11時近くになりそうです。明日は遠くに出張。しかし、ちょっと問題が…。 |
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2000/11/14(火) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
日本ケミコン(東6997)
☆☆☆☆☆ そういえば昨日中間決算を発表していたのだ。 マーケットではニチコンの評価が先行しておりますが、がんばれケミコン!
とても気分の良い、大原・両津コンビでした。 |
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2000/10/26(木) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
日本ケミコン(東6997)
☆☆☆☆☆ 【中長期展望】 【コメント】 代表的な電解液 腐食を考えなければEG系がベストで、従来品に多様化されている模様。 日本ケミコンの押し目は絶好の買い場と考える。(両津勘吉) |
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2000/10/24(火) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
日本ケミコン(東6997)
☆☆☆☆☆ 【アルミ電解コンデンサーの製造方法】 アルミプレーン購入→エッチング→陰極・陽極(酸化皮膜形成)→スリット→素子巻き→封止 【アルミ電解コンデンサーの構造】 【コンデンサーの容量】 C(μF)=8.855×10−8×εS/d アルミ電解コンデンサーの誘電率は8−10で、他のコンデンサーに比べ大きくないものの、誘電体の厚みが15Å/Vと非常に薄く、電極であるアルミ金属表面を細かくエッチングして表面積を拡大し、他のコンデンサーと比べ、単位面積当たりの静電容量が多く低コストが図れる。 【電極の形成】
ACエッチングではプラス・マイナスのサイクルが時刻々と変化しているが、この時のアノードサイクル(プラス)の時にアルミを溶かし、カソードサイクルの時に水素ガスが発生し、エッチフィルムができる。この繰り返しを行うことによりキューブ状のピットが無数に形成されるわけだが、DCエッチングでは連続的にアノードサイクルで処理することで、直線的にピットを形成させる(氷柱が成長するように)。 【アルミ箔の動向】 【現在のエッチング稼動状況】 <次回に続く> |
あくまで投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり内容を保証したわけではありません。 投資に当たっては投資家自らの判断でお願いします。 |
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