リコー(東7752) | 2002/01/10更新 |
2002/01/08(火) |
|||
リコー(東7752)
☆☆☆☆ 〜目次〜 【環境】 円安が対ドルだけではなく、対ユーロでも進展。グローバルな精密企業への投資意欲が高まっています。キャノン、リコー、ブラザー、オリンパスなどの精密関連が安定感を保ちながら上昇しています。 しかし、まだ、当面は様子見がよいのではないでしょうか。 ●プロパテント政策を数10年前から取ってきたことが今実を結んでいます。ミノルタ・ハネウエル事件が契機となっています。 【WEB検索から 桜井社長のコメントを拾ってみました】 リコーの桜井正光社長は,「何より重要なのは,『我が社はこうありたい』というビジョン。次に戦略がくる。戦略の実行計画を詰めるときに,ITが出てくる。この流れを,経営者から現場の社員までが理解するとともに,実行できる組織を用意しなければならない」と説く。 「当社はビジョンを全社員に伝達し,共有することに力を入れており,ITが先行しないように気を付けている」(桜井社長)。 桜井正光リコー社長は2日の特別セッションで、重要性が叫ばれ続けている顧客重視経営の現状を分析したうえで「これからは新しい価値の提案活動を重視する段階に移行すべきだ」と主張した。「顧客重視」というスローガンが、顧客の不満な点を解消することや、顧客の目に見える要望に答えることといった常識の範囲にとどまっている状態では、経営戦略上不十分であり、情報技術(IT)を活用すれば潜在的なニーズを掘り起こす提案活動先行型の企業活動が可能になるという。 桜井正光リコー社長は2日の特別セッションで「(日本企業は)得意技を生かし、いかに欧米流の経営ビジョンと融合させていくかが急務」と述べ、欧米の手法をまねるだけでは本当の意味でのコア・コンピタンス(競争力のある中核事業分野)を獲得することはできないとの見方を強調した。 【セル生産 大原の言いたいこと】 リコーが採用しているセル生産。その本質は、沢山の小さな発明の積み重ね。社長の言葉でいえば、「暗黙知のデーターベース化」です。 リコーの御殿場工場は、働く人々の知恵が結集した職場になっています。マニュアルの多くは、従業員のハンドライティングです。職場にはいろいろな道具がありますが、トレイや棚などは手作りです。パートタイムの方々も改善の議論に加わります。 【セル生産の本質 億近2000年の7月14日号から抜粋】 セル生産といえば、1人が多工程を担当するという説明をする人がいますが、むしろ、5−6人のチームがひとつの製品を最初から最後までつくりあげていく、そんなイメージです。 ライン生産ですと、プリンターなら、プリンターを長いラインに沿って大規模集団で組み立てますが、セル生産では、となりのチームも自分のチームと同じプリンターを作っている。 一般的に、身近に良きライバルがいる環境は、恵まれているといえるでしょう。プロ野球でも同一ポジションに強力なライバルがいると、練習方法から日常生活習慣にいたるまで、「あいつに勝つためにはどうしたらよいのか…。このままではいけない!」と自分なりに懸命に努力しますよね。そして、その結果、チーム全体の力が底上げされます。 セル生産の作戦会議はこんな具合でしょう。 キャプテン:「今日まではかろうじて2位を堅持している。しかし、ライバルと比べてこのモジュールを取り付ける工程でロスがかなり大きいと思う。みなさん、なにかよい考えはありますか?」 パートのおばちゃん:「このモジュールは前と後ろがわかりにくいわ。手にとってから、まごまごしちゃう。それに、ダンボールから取り出す作業が面倒くさいから、みんなやりたがらない。だれか、取り出す人を固定したらいいんじゃない?」 参謀:「でも、やりたくない仕事を他人に押し付けるのは、よくないし、だから、自主性に任せているのだけど。」 おばちゃん:「だいたい、ダンボールとってくるのが面倒くさいのよ。ホールの奥の方にあるし…」 キャプテン:「じゃあ、ぼくが当番表を作ってみんなの輪番にしようか。明日からさっそく。それと前と後ろがはっきりわかるように、モジュールの前か後ろに目立つ色のシールをはってみようか。」 おばちゃん:「そうしてくれると助かるわ。グットアイデア。ちょっとコスト、というかシール代がかかるけどね。」 なんて、感じで会議が終わります。そして、よいアイデアは、紙にまとめ、そのチームのノウハウになります。経営者はよいアイデアを表彰します。その発案者を個人的に表彰するのです。 でも、仲間との手作りのセル生産の方が、孤独で単調なライン生産よりは楽しいし、効率的でもあるようです。個人の競争ではなく、チーム間の競争だから、世知辛くはない。チーム内の落ちこぼれを、いじめていては、競争に勝てないのだから、つまらない喧嘩はなくなるでしょう。組替えを定期的にすれば、不平等感もなくなる。そして、適切なハンディキャップを管理者が設定できれば、「公正な」競争環境が維持できるでしょう。 どこにでもいるパートのおばちゃんの、ちょっとしたアイデアが日本の競争力を支えていることを、みなさんに知ってほしい。 日本人は、努力する人を素直にたたえることができる勤勉を愛する国です。 〜以上、億近2000年7月14日号より抜粋〜 【セル生産方式を採用した経営者の人生観とは?】 ●参加者全員が自己実現ができる職場とはどういう職場でしょうか? さて、無料メルマガ「株式からくりエキスプレス(まぐまぐID 55005)」のメイン執筆者の「からくり崇さん」は、両津さんとわたしの共通の上司でした。からくり崇さんが、上司だったとき、わたしは会社が楽しかった。彼がよくこういっていました。 こういうセル方式を全社に徹底するのは、経営者の力量が高くなければできないはずです。経営者の経営哲学が、とても人間くさいのではないでしょうか。 【リコーまとめ】 ●株主の利益や会社の利益、それを支える地域社会や雇用者の利益は、本来同じものである そして、株式投資。 それでは、みなさま、今年もよろしくお願いします。(大原)
|
|||
2001/09/25(火) |
|||
リコー(東7752)
☆☆☆☆ アジアや欧州の成長率は多くの調査機関で米国の成長率を基準に色づけされている。 それに比べれば、リコーの業績は堅調だろう。キャノンは、プリンター中心に苦戦するだろう。価格低下がひどい。また、ステッパーは大きく落ち込んでいく。OEMの悲哀もある。
|
あくまで投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり内容を保証したわけではありません。 投資に当たっては投資家自らの判断でお願いします。 |
億の近道on the Web | 質問・要望事項はこちらまでメールを。 |