No.
|
日付
|
タイトル
|
執筆者
|
19
|
2002/08/30
|
為替相場動向 | |
18
|
2002/08/30
|
真夏のエステ体験(ラ・パルレ) |
小野小町
|
17
|
2002/08/30
|
いすゞ(7202)の将来 | |
16
|
2002/08/27
|
連載 負けない投資 その10 | |
15
|
2002/08/27
|
クインランド(2732) |
海パン刑事
|
14
|
2002/08/26
|
ベンチャー企業特集 | |
13
|
2002/08/16
|
為替相場動向 | |
12
|
2002/08/16
|
ハリマ化成(4410) |
海パン刑事
|
11
|
2002/08/13
|
連載 負けない投資 その9 | |
10
|
2002/08/12
|
ユビキタス社会の到来で変わる貴方の生活 | |
9
|
2002/08/12
|
今週の株式相場展望 | |
8
|
2002/08/09
|
市場は夏休み? | |
7
|
2002/08/09
|
フェアレディZ がんばれ日産 |
両津勘吉
|
6
|
2002/08/09
|
新規参入組が牽引する通販業界 |
小野小町
|
5
|
2002/08/06
|
ハードオフコーポレーション(2674) |
海パン刑事
|
4
|
2002/08/06
|
連載 負けない投資 その8 | |
3
|
2002/08/05
|
八丁堀株式診療所便り | |
2
|
2002/08/02
|
億近執筆陣 このままでは早死? |
両津勘吉
|
1
|
2002/08/02
|
ブランド価値評価について |
19
|
2002/08/30 | 為替相場動向 | |
先週木曜日のニューヨークダウの高値9080ドルから反転して、8600ドル近辺まで下落してきました。 昨日は米国の新規失業保険申請件数が、40万3千件と前回よりも18000件程増加し、またメドレーリポートで米国の利下げがないという記事がでたとの噂をきっかけにドル売りが進みましたが、117.45はサポートされました。 また本日、日本のGDP4−6月期が発表されましたが、+0.5%と予想を上回りましたが1−3月期が0%と大幅に下方修正されたために、あまり良い数字ではありませんでした。 これらの数字はけっして力強い景気回復を裏付けるものではありませんでしたが、さりとて経済の失速を示すものではなく、景気回復の速度が鈍化しつつあるといったところでしょう。 しかし発表後、株高、債券高、円高とトリプル高になる局面もあり、終値ベースでもほとんど変わらずとなり、数字自体のインパクトはあまりありませんでした。 本日、米国ではミシガン大学消費者信頼感指数が発表されます。これも米国の個人消費の動向をさぐるうえで重要な指標です。
|
|||
18
|
2002/08/30 | 真夏のエステ体験(ラ・パルレ) |
小野小町
|
●ラ・パルレ(4357) エステ業界の市場規模は約4,000億円、全国に約12,000店のサロンが存在するといわれます。99年に訪問販売法が改正され、クーリングオフ(契約日から8日以内なら無条件で解約)が可能になったもののトラブルは後を絶ちません。2000年の国民生活センター及び自治体の相談所に寄せられたエステに対する苦情は大手「エステ・de・ミロード」の破綻もあり前年比64%増、過去最高の17,757件に達しました。これは市場の成長というより、未だ消費者に有効な情報開示がなされていないのが要因と思われます。 さて最近リクルートの発行する「ホットペッパー」という冊子をめくっていたところ、当社の広告が掲載されており、一回2,000円のお試しコースがあるとのこと。この手のエステには行ったことのなかった私ですが、実際本当に胡散臭いものなのか、ものは試しに行く決心を致しました(ちょうどおなかの脂肪も気になってきたし…)。 早速TELしたところ、身長、体重、年齢の他、気になる部分について聞かれました。カウンセリングを重視しているらしくお試しコースなのにトータルで約3時間かかるとのこと。何か漠然とした不安を感じつつも予約当日を迎えました。 場所は都内某ビルの一角。もっと明るく人目につきやすいところだったらなあと早くも気は重く。受付を済ませカウンセリング用紙に記入していると、チーフらしき女性が登場。その後1時間カウンセリング、厳しい食事制限や運動の義務はないものの(本当か?)施術を受けに定期的に通う必要があるとのこと。 「そうですねえ、お客様は5kgの減量をご希望とのことですから施術は30回くらい…手頃なコースで331,800円(一回11,000円)、今月中はホームケアの器具もお安くなってまして理想としてはこちらのコースがお勧めです(いろいろ足したら50万円超のコース)」 「…………」 「おいおい桁を間違えているんじゃないのか?何をどうしたらそんな数字になるんだ。5kg痩せるのに50万払う奴がどこにいるんだよ!(実際いるんですが)」 と心の中で叫んでいました。しかも業界大手に比べて料金は割安とのこと(基準は一体?)。 まあ後はとりあえず体験ということで、更衣室で紙の下着をつけバスローブをはおり、体重や気になる部位の測定を行ってから施術室に入りました。初めのフットバスは気持ちよかったのですが、マッサージや低周波(アブトロニックの強力版)は私には少々痛かったです(効いているといわれましたが)。 何かネガティブな話ばかり書いてしまいましたが、個人的に業界そのものに対しては期待をしています。というのも従来とは違ったタイプのサロンが登場しているからです。 上場はしていませんが、訪販化粧品会社のソニーCPラボラトリーのサロンはフェイシャル(45分)とメイクアップ(15分)の2種類のサービスを一回2,000円と低価格で提供し成功を納めています。また仏の高級ブランド「ゲラン」が日本橋三越内に出店するサロンも、一回8,000〜18,000円という値頃感が支持され若い女性客を増やしています。 美容業界は一般に個人事業主が多く、チェーン化に成功するケースはきわめて稀でした。しかし最近は美容院の「田谷」のような例も出ていますし、サービス内容もヘアからメイク、ネイル、美白、脱毛、更にはメンズと従来に比べ多様化が進んでいます。料金体系等の情報開示が適切になされ、消費者が納得できるサービスを提供できれば、成長企業が誕生する土壌は十分あると思います。 * 参考までに
|
|||
17
|
2002/08/30 | いすゞ(7202)の将来 | |
8月14日、いすゞ再建に関するニュースが流れ一時売買停止に。 ゼネラルモータース(以下GM)、みずほフィナンシャルグループがいすゞの再建に合意した。内容はGMがいすゞに出資する48.5%分を全額減資したうえで第3者割当て増資100億円を引き受け、更に500億円の資金援助を行うというもの。 トラック事業はディーゼルエンジン部門と車体部門に大きく分けられるが、ディーゼルエンジンメーカーとしていすゞの評価は高い。地球温暖化からディーゼルエンジンが注目されだしており、ガソリン強くディーゼルに弱いメーカーにとってディーゼルエンジンメーカーや技術者は喉から手が出るほど欲しい存在。いすゞは会社が傾き出している状況でも新技術にチャレンジし、日本で初めてコモンレールを採用したメーカーでもある。当初は6トンクラスのごみ収集車クラスにノンターボで搭載したのが1995〜1996年頃かな。売れないRVもカタログスペックでは見劣りするものの(4JG2エンジン)、実際の走行性能はトヨタプラドの3リッターインタークーラーには敵わないものの、三菱パジェロは余裕で抜ける。このエンジン他社がOHCに変更したときでもOHVのまま。それでも充分速い。(分配型ポンプは遅いが・・・) もしいすゞに万が一の事があっても、GMグループへのエンジン供給が滞ることのないよう上述の工場をゲットした訳だがGMにとってはラッキー。 かつての名門いすゞの将来はますます厳しくなってといえよう。(億近産業調査部)
|
|||
16
|
2002/08/27 | 連載 負けない投資 その10 | |
○○○経営の質の議論の補助となるポイントの列挙○○○ 【負けない投資の結論】 ○個々人の毎月のキャッシュフローを大幅なプラスにする 【経営の質を議論する】 経営力さえあれば、日本企業は競争力を取り戻せる分野が数多くある。 日本企業の多くは、技術力がありながらも、リーダーシップの欠如により、組織運営が効率的にできていない。 よい経営者ほど、危機感をもち経営している。 どうしたら、投資家として、よい経営者を見分けられるようになるのか、その点をまず説明したい。 1)経営を判断するポイントその1 事業選択のセンス 【どの事業を選択するのか〜 戦いは戦わずして勝たなければならない〜厳しい競合を避けるセンス】 優秀な企業でも競争の厳しい市場では意図した結果がでないこともある。 経営力とは事業を選択・運営するスピードです。 2)経営を判断するポイントその2 経営者の資質 経営者の資質として重要な点を以下の表にまとめてみた。 表: 【経営者を選ぶポイント】 ●社会貢献の意思があるか 社会のニーズを特定できているか 3)経営を判断するポイントその3 組織の息吹 経営者に卓越したビジョンがあっても、組織に命が吹き込まれていなければ、事業運営はままなりません。 表:【組織の状態と会社の技術力はシステムとして機能しているか】 ●意思決定過程は文化となっているか(風通しはよいか) 〜評価できる組織運営〜 企業が社員に責任を与え、その責任を果たしたとき、十分に報いるシステムがあるかどうか。 プロジェクトごとの評価を明確に行う 給料に見合う市場価値を身につける 職場の上司は経営のプロを選ぶ。 〜評価できない組織運営〜 仕事の責任があいまい 意味のない仕事が多すぎる 社外の努力を評価しないステップアップしてスキルを向上させていくような文化がない 〜採用に関して〜 ●会社はビジネスユニットごとに最適なリーダーを採用しているか あなたが何か事業を始めるとき、まず毎年人を一定数雇ってから、どのような事業をやるか考えるだろうか。 ●努力した量と能力に合わせて仕事は与えるべき 採用がルーズだと⇒不要な人員が紛れ込む⇒チームプレーが乱される(せっかくよいチームをつくっても、へんなやつが突然チームに入ってきてしまうので、リーダーがよいチームをつくれない)⇒業績拡大期に「事業機会を失う」といって、大人数を雇いすぎる。(人は一番じっくりと選ぶべき、必要な人間であれば、何年も何年もアタックすべき) 4)経営を判断するポイント4 経営から見る技術評価 【高い技術力が生まれ、その技術力で他社をリードできる環境が生まれ、その好循環が継続する基礎的な条件】 よい経営、よい組織、そして最後に重要なのは、よい技術。 表:【よい技術力かどうかの判断ポイント】 ●ユーザーのニーズを満足させる技術かどうか 企業統治形態を判断するポイント 多角化企業の悪い面 専業企業のよい面 「よい企業は不況をしっかりと利用するしたたかさを持っている」 【逃げと甘えのない経営 − 不況が来たときの経営の考え方の違い】 強い企業は、最悪の事態を基準にして物事を考えている。 不況が来たとき、設備投資は安く済ませることができる。 ところがそうではない経営者が多すぎる。 需要と供給の関係は、誰でも知っている常識である。 この簡単なひとつの常識から、どうして企業はいろいろな態度を見せるのか。 多数の事業を営む複合体であることが多い大企業で、生産拠点が分散していくメカニズムは多分、こういうことだろう。 暇な部門は、わたしたちにもその事業をやらせてくれないかと懇願する。 暇な部門には仕事がない。 リスクを分散する、取引先からの距離が近くなる、製品の質を変えている、などとそれらしい理由がつけられていく。 不況になる。 社内をみる。比較的好調な事業がある。そして、新規事業が企画に上がっていく。 どこで生産するべきか。社内の政治が熱く始まる。 不況。儲からない。やめたい事業がある。 競争力がない。いくつもの拠点が小さな沢山のものを生産しているからだ。 暇になることを恐れて、不況を恐れている。 恐れてしまう本当の理由は、ひとつしかない。 一方、違うスタンスをとる企業もある。 生産拠点は徐々に整備されていく。 統合を推し進める。 また、好況がくる。 生産拠点はひとつのところでじっくり拡張していっている。 やることがない。そう思ったことは一度もない。 【連載9回目と10回目は経営のチェックポイントの列挙だった】 企業の質や経営の質を議論することの重要性がわかってもらえただろうか。 将来のEの予測には、本質的で定性的な議論が必要だ。
|
|||
15
|
2002/08/27 | クインランド(2732) |
海パン刑事
|
【ここ最近の連結売上高】 2001.6期 4168百万円(前年同期比+63%) 【ここ最近の連結営業利益】 2001.6期 142百万円(前年同期比+39%、営業利益率3.4%) 【部門別売上高(2002.6期)】 DMES(Digital Marketing Engineering
Service)事業781百万円(構成比15%) 【要約】 1)創業者はコンサルタント会社出身。サンマルクやサブウェイなどを立ち上げた人物。日本LCAの最年少取締役に抜擢されるなど実力者。 【創業者はコンサルタント会社出身】 クインランドの創業者は日本LCA(4798・東証2部)でコンサルタントを経験した人物。数多くの企業を見てきた中でどうすれば企業が成長するのか、どうすると企業がつぶれるのかといった経営の原理原則を学んできた。手掛けてきたビジネスではサンマルクやサブウェイなど。こうした実績を買われ、30歳に最年少で取締役に就任した。 【中古車事業、Web事業、外食事業とバラバラな事業構成】 同社が展開しているビジネスはそれぞれバラバラ。これはパレートの法則(2:8の原則)から、1つの基幹事業を確立するには最低5の事業領域を持たねばならず、こうした事業領域を持つことにより、企業経営の基本である継続性を実現できるためである。 【DMES事業の営業利益率は全部の本社費用含めても43%】 同社が主力としているDMES事業は売上高では全売上高の15%程度(2002.6期)しか占めないが、営業利益では全体の83%を占める(本社費用など配賦不能利益を差し引いてない)。仮に、本社費用など配賦不能利益をこの事業に全部含めても43%の営業利益率(含めないベースだと何と74%)にもなる。利益率が高いのは既にソフトの基礎的モデルが出来上がっており、それを改造すればできてしまうこと、またソフト開発を外注しているなどから、原価率はかなり安くできてしまう。付加価値はソフトというよりも、クライアントに応じて組み込んだシステムにある。 【DMES事業】 Webを中心としたITをベースにクライアント(事業会社)に対しマーケティング戦略を「企画・開発・運営」を行っていくというもの。同社が企画・開発・提案したシステムを利用することでクライアントの収益拡大化が図れる。Webについては、クライアントのホームページ(HP)の分析を行い、これまで成功してきたノウハウをWebに導入。クライアントのHPアクセス件数の飛躍的な拡大や資料請求、受注の増加に効果を上げている。また、パソコンによる指示のみで、クライアントのスタッフは最適な営業戦略、顧客とのリレーションシップ、受注の機会損失を実現することができ、企業の収益拡大に貢献。受注件数を伸ばし、売上を拡大させている。 【利益成長率、予想PERは10倍と株価は割安】 同社が手掛ける事業形態がバラバラ(ウェーブコンサルタントやったり、中古車やったり、スープやったり)のため、投資家サイドから見ると「方向性が見えていない」といった見方やナスダックジャパンに所属しているといった面から株価は安値圏で放置されているが、1)前期の業績ではコンセンサスを上回る業績を達成できた2)今期も2倍程度の利益成長が見込める3)高い利益成長にもかかわらず今期PERは10倍程度と割安感がある4)今年公開した新規公開企業の株価動向を見ると直近ではIT系(ソフト・システム関連)企業の上昇しているといった理由から株価は割安と考える。 ちなみに明日28日にはアナリスト向け説明会を予定している。(海パン)
|
|||
14
|
2002/08/26 | ベンチャー企業特集 | |
株式市場には現在、東証、大証、名証、地方市場、JASDAQ、NASDAQジャパン、マザーズなどあわせて3600社以上が上場している。 そうした時代は既に過去のものとなり、企業情報は様々に流れているので情報の変化は株価に既に織り込まれている状態となっている。つまり効率的な市場になっているのだ。 既に株式を上場させた企業は効率性を高めていけるチャンスなのだが、日本では多くの企業がROEの低下に悩み、世界の企業と比べた効率性は悪い。人件費の高騰が販売費一般管理費のコスト上昇に繋がり、その引き下げに必要なIT化投資もまだ遅れているといった状態にあると言える。 独創的なアイデアや技術を背景にした新たな成長企業が登場し、株式市場に新たな旋風を巻き起こす好循環が経済を活性化すると考えられるのだが、日本に起きている不幸は、そうした元気のある企業に門戸を開く筈の市場が機能しなくなっている点だ。 先日IPO専門のサイトを開いている東京IPOの社長であるSATO氏と面談したが、彼にとってもIPO銘柄が減ることはビジネス上の問題だろう。私はこうしたIPOの専門家などとも交流を持っているが、証券会社やベンチャーキャピタルなど、IPOの減少は彼らの手数料やキャピタルゲインの減少につながるだけに、由々しき問題となりそうだ。 なお、今回のベンチャー企業紹介は、ベンチャー支援をコア事業としておりますジェービィック証券のご案内に基づいて私がプレゼンに出席し、その内容を聞いた後の感想をまとめておいたものです。エンゼルとしての活動を希望されている方には、更に詳細のレポートを送って貰えるように手配したいと思いますので、ぜひ連絡を賜れば幸いです。 1.株式会社スマートデポ 大学(早稲田)発のベンチャー企業ということで、興味を持たれる方は多いのではないだろうか? 【主力商品】 2.株式会社ブレインリンクス〈通信費を限りなくゼロにする電話機を主力としての事業展開〉 1台10万円以下でIP電話を提供することで、本社と地方間の社内会議をスムーズに行う試みを実行しようとしている。大学との連携による事業化という点に特色がある。交通費、出張費などの販売管理費削減に注力する企業にとって、こうした製品やシステムの導入は不可欠だろうから、事業拡大の可能性は高いと思われる。 【主力商品】 3.便利屋トータルサービス株式会社〈便利屋フランチャイズ事業展開〉 ユニホームを着た社長がプレゼンを行った。ニッチな分野ではあるが高齢化社会の中で必要なサービス業態であるに違いない。問題はスタッフの質的な問題である。事業内容そのものは理解し易いが、実際に活動するのは人間だから、人の教育が大きな課題と考えられる。失業者対策の事業とも思われるが、実際に40代〜50代の開業希望者が同社を訪れているそうだ。今後、住宅会社などとのアライアンスが組んでいければ、ある程度の発展が期待できると思われる。なお、今後資本増強のニーズを持っているそうだ。(炎) 【主力商品】
|
|||
13
|
2002/08/16 | 為替相場動向 | |
今週は、$の売りが続いた1週間でした。 121.37銭の戻り高値をつけたドル円は、今週116.30銭まで下落した。ユーロも0.9622の安値をつけたあと0.9900まで買い戻された。 その意味では、ここから出てくる経済指標は、買いにしろ売りにしろ、マーケットが注目していくだろう。 この他の指標は以下の通り。 7月の米国小売売上高+1.2%(前月と変わらず) このように今週発表された米国の指標は、良いものと悪いものがミックスした。本日発表のミシガン大学消費者心理指数が消費者の購買意欲を計るという意味で注目されている。 今週はお盆ということもあり、東京マーケットは参加者が少なく、非常に流動性が低いマーケットだった。 また8月15日は米国債の四半期ごとの利払いがあるために、利金の円転が起こった。これは米国債に投資している投資家は、$で債権の金利を受け取るが、これを日本円に換える動きが集中する。この為に2月、5月、8月、11月のこの時期はこのような円買いの需要がおこる。 ドル円は、まだ115−122のなかの動きで、そのなかで116−119というレンジで取引されている。
|
|||
12
|
2002/08/16 | ハリマ化成(4410) |
海パン刑事
|
【概要】 「松」から得られる有効物質を化学製品に加工し(パインケミカル「松脂化学」)、応用製品を展開している企業。塗料や印刷インキ、製紙用、タイヤ用などに使用されている。 事業は主力3事業でほとんどを占めており、2002.3期連結ベースの売上構成比は樹脂事業33.8%、製紙用薬品事業35%、工業用油剤事業18.1%、観光事業5.4%、その他7.7%となっている。 【セグメント別営業利益】 樹脂事業9.51億円(利益率10.3%)、製紙用薬品事業3.4億円(利益率3.5%)、工業用油剤事業5.1億円(利益率 10.4%)、観光事業−1.65億円(利益率 −11.2%)、その他事業3.55億円(利益率 17.4%)、消去又は全社13.19億円(総務や管理部門の経費など配賦不能費用 対売上比4.9%)と3事業で大半を占める。 【業績】 連結の直近過去3年間の業績は 主力3事業のセグメント利益を見ると製紙用薬品事業が2000.3期10.42億円→2001.3期5.35億円→2002.3期3.4億円と2000.3期対比7億円のマイナス。 同様に工業用油剤事業が8.77億円→6.42億円→5.1億円と同約3.7億円のマイナス。 樹脂事業が12.05億円→11.52億円→9.51億円と同2.5億円のマイナス。などから3主力事業の低迷が目立つ。これらの主因は単価下落の影響によるもの。 クイックコンセンサスによる連結の今期(2003.3期)業績は売上高前期比+1.5%(275億円)、営業利益+33.9%(9億円)、経常利益+49.3%(8億円)、当期利益は黒字転換の4.1億円。2003.3期連結予想EPSは15.7円と今期は大幅に利益が改善する見通し。とはいえ、会社計画では経常利益の計画は8.6億円となっており、会社計画をやや下回るコンセンサスとなっている。 【期待は導電性銀ペースト】 既存事業の成長性は見込めないが、今後期待されるのが「金属ナノ粒子ペースト」。 【産業技術総合研究所と共同開発】 産業技術総合研究所が2002年4月に従来のインクジェットの1/1000以下となる微細吐出量の独自のインクジェット方式(サブミクロンインクジェット技術)を開発したと発表したが、これもハリマ化成が金属ナノ粒子ペーストをインクとして用いて共同研究したもの。 現状、観光事業の赤字を縮小させること、3大事業の売上利益とも減少傾向に歯止を掛けることが当面の課題となりそう。
|
|||
11
|
2002/08/13 | 連載 負けない投資 その9 | ||||||||
=競争力の判断基準、競合条件の分類、企業の強みに関わるポイントの列挙= ☆☆企業の競争力と競合条件の判断となるポイントの列挙☆☆ 【企業の質を見分ける →シェアの議論の復習】 シェアが高い企業は、シェアが高いということだけで差別化が可能になると述べた。研究開発費などの固定費は売上と比例しない。固定費率(固定費÷売上高)は売上規模が大きくなれば下がる。 お客が入るレストランとさっぱり人気のないレストランとでは固定費率が違う。また、売上規模が違えば、材料費などの変動比率も違ってくる。 大量に購買できるメリットが現れてくる。これは「スケール・メリット」と呼ばれている。 結局は、シェアが高い企業は、スケールメリットを享受することになる。 (固定費比率=固定費÷売上、変動費比率=変動費÷売上) それでは、シェアが低い企業がシェアを向上させていくにはどうしたらいいのだろうか。 カギは、経営にある。 設備投資の内容とタイミングは、もっとも重要な経営判断ということになる。 結局、PEを議論するためには、その企業の経営のスピードや経営者の考え方を理解する必要がある。 このシリーズの前半で議論したように、企業の質、経営の質を見極めるという作業がどうしても必要になる。 【競争力はシェア シェアは価格を安定させる 価格が安定する事業はPEの 議論がなりたつ】 シェアを向上させるためには、 ひとつの市場で圧倒的なシェアをとった企業が現れる。そうするとその市場は安定する。 高いシェアをとれば、ライバルだってハッピーなわけだ。 【ニーズの分類】 ある企業を思い浮かべよう。 ニーズの対象者数
縦軸に対象マーケット規模に当たる対象者数を横軸にはそのニーズの切実さの度合いをとる。 切実なニーズをしっかりと吸い上げる仕組みが経営にあるのかどうか。 金属探知機のように、局所、局所でしっかりとニーズが探知できるセンスが経営力を形つくる。 マイノリティーの非常に強く、そして切実なニーズさえわからない企業が大多数であることが日本凋落の一因であろう。 【競合条件の分類】 企業の競合条件を分類してみよう。 競合者の数 自社のシェア競合が多いのに、自社のシェアは低い。 100万人の市場のシェア1%と1万人の市場のシェア100%はどちらがいいだろうか。 ある企業Aのシェア÷ある企業Bのシェア。 そしてその差は、利益率の差に反映されなければならない。 そして再投資の額の差は、将来のシェアのさらなる格差に反映されなければならない。 −−−−つづく−−−−(大原)
|
||||||||||
10
|
2002/08/12 | ユビキタス社会の到来で変わる貴方の生活 | |
〜ユビキタスは投資テーマとしても重要〜 7月25日に明治記念館で開催された内田洋行主催のウチダソリューションフェアでは多くのIT関連の発表があり、大勢の方々が熱心に聞き入っていた。私はそこに招待され、あるテーマについて話を聞く機会を得た。 そのテーマとは「ユビキタス社会の現在と近未来」というものであった。講演者はこの分野で実績のある野村総研の横井正紀氏。 私はこのセミナーへ招待を受ける前に某大手電子部品メーカー系のベンチャー企業を訪ね、今後の事業展開等について詳しく説明を受けていた。そこで耳にしたのがRFIDというチップの話であった。 今やユビキタスというテーマは企業だけでなく、政治・経済等のあらゆる世界でも話題になり始めているが、多くの読者にとって些か判りにくいかも知れないので今日は解説を加えておきたい。 ユビキタスというのは1989年にXEROX社の研究者が予言した21世紀の情報環境を指している。つまり、いつでもどこでもネットワークに繋がっている状態のことを言うらしい。 これに続く通信によるネットワークインフラが、様々なメディアや情報端末機器によって構築され、新たな未来潮流をなそうとしている。地上波放送や衛星放送、CATV、FTTH、銅線通信、無線通信などそれぞれのメディアで変化が見られ、デジタル化、ブロードバンド化で私たちの生活は大きく変化しようとしているのだ。 製品の高付加価値化や開発や生産の効率化、在庫圧縮などのコスト削減、サービス化による収入源確保、環境対策を図ろうとする製造業では知恵の伝達、共有によるR&D生産性の向上、エンドユーザーとの協働、ネットワーク化による製品の新たな価値創造、SCMの高度化によるコスト削減、環境対策コストの削減が可能となる。また、流通業においてもブランドなどの伝達向上、ベンチマーク型マーケッティング、RFIDによるカウンターの革新、SCMの高度化によるコスト削減、ユビキタス広告、コミュニティマーケティング推進などのインパクトがもたらされると、横井氏は主張する。 これはベンツで実際にやっていることだが、車のパーツ一つ一つにRFIDをつけることで解体がスムーズにいくような仕組みができているとの話もあった。また、SUICAと携帯が連動することで下りた駅の情報が入る仕組みなど、コンシェルジェ型の事業モデルが今後さまざまに考えられてくるに違いない。このほかでも日本にいながらにして海外現地生産の状況がわかる仕組みも興味深かった。 このようにまだまだ漠然とはしているが、ユビキタス社会の到来する中で私たちの生活も大きく変化しようとしているのです。
|
|||
9
|
2002/08/12 | 今週の株式相場展望 | |
【先週の株式相場を振り返って】 前週末の地合を引継ぎ、週初においてはNYダウの下落からもたつく場面が見られたが、日経平均の2月安値9420円に接近してからは再び反転の動きとなり、週末にかけてはNYダウの大幅な反転上昇と歩調を合わせる格好で日経平均もザラ場では1万円に乗せるなど、明るいムードが漂ってきた。それでも引けは1万円乗せならず、上昇ムードは来週に引き継がれる格好となった。 日経平均週末株価 TOPIX 日経店頭平均 NYダウの株価水準 NASDAQの株価水準
【今週の株式相場展望】 今週は先週の流れを受けて日経平均が1万円台に乗せてくる格好で、やや明るい地合を想定していたが、意に反して週明け相場は反落の動き。お盆休みで市場参加者は限定的で相場の迫力に欠けている。閑散に売りなしとの格言は見事に裏切られ、閑散に買いなしとなってしまった点が下げの要因となったことは明白だ。 **本日は薄商いの中で反落の動き。本日のNY株次第ではあるが基本的には押し目買いスタンスで臨みたい。(炎)
|
|||
8
|
2002/08/09 | 市場は夏休み? | |
昨日は、IMF(国際通貨基金)がブラジルに対する300億$強にのぼる新規融資枠に設定に合意したことをうけ、$が安定した。ブラジルのソブリン債の発行残高は2500億$にのぼり、デフォルトの懸念がささやかれていたが、その懸念も新規融資枠の設定により後退した。 今週はドルは、対円、対ユーロともに買い戻された。 ユーロもいったんパリティ(等価値)である1$=1.0000ユーロをクリアーし1.0200までいったが、そこからは、米国株式市場の安定をうけて、ドルの買戻しが先行している。 米国株式のダウ平均8000ドル、日経の9500円、ドル円の115円といったところが、サポートとして機能し、金融市場は一時的に落ち着きをとりもどした。
|
|||
7
|
2002/08/09 | フェアレディZ がんばれ日産 |
両津勘吉
|
フェアレディZが蘇った。 旧日産自動車体制時に新型モデル開発ストップがストップと伝えられ、Zファンにとっては悲しい出来事であった。しかし追浜工場に勤務する友人から電話があり、開発が再スタートと聞いたのだが、その後の日産は企業として再生出来ず、ルノーの支援を受けることになった。しかしゴーン社長はGTRを北米投入することと、Z復活をアナウンス。 昨年、そして今年の頭に日産のトップライン成長を信じない向きから日産株の売りが聞かれましたが、私はゴーン社長のアナウンスを聞いた時点で日産の再生間違いなしと判断しました。 現在、30歳以下の方は日産の全盛期とも言えるS30や、KPGCをご存知ないかもしれない。KPGCはスカイラインの箱型、いわゆる箱スカで、S30は同時期のフェアレディZである。 当時、10歳にも満たない年齢の私でしたが、Zや箱スカに憧れ、大きくなったら絶対乗ると夢を抱いていたものです。 日産のブランドはスカイラインジャパンで間違いなくピークを迎えた。 フェアレディZといえば最近マスコミに登場してくる片山氏。現在、92歳だそうだが、片山氏が旧Zの立役者と宣伝されている。しかし私はそう思わない。 その1人が1995or1996年頃まで副社長を努めていた園田善三氏。当時、園田さんはシャシ設計第?課の課長で、ブルーバードとZの設計を担当。そこに車好きな若いエンジニア達が日夜図面を引いていた。隣りは(隣りかどうかわからないが)あの有名な桜井真一郎氏率いる旧プリンスのスカイラインチームで、両チームは火花を散らしていた話は有名。日産=ブル&Zの時代でしたから。 それから20年経過した時、当時のエンジニアと深夜まで語る機会があり、酒の勢いから元開発チームのメンバーに深夜電話し出し、Z開発の苦労話しに花が咲いていたのを覚えております。開発チームは記念にネクタイピンとカウスを持っており、きっと一生使わず最後は墓場まで持っていくことでしょう。開発者のZに対する自信と誇りは部外者にとって想像を絶するものがありますが、その結果が人々のハートを熱くさせたのも事実です。 新型Zは月産販売台数など国内1000台、米国2000〜3000台で充分。Zを出すという意味は売上利益よりも、ブランド以外の何物でもありません。ゴーン社長はコストカッターの異名を取り、コストで利益を出したとのレポートを多く見かけ、売上成長を疑問視する見方が多かった。しかしゴーン社長は単なるコストカット屋ではない。 「両津さん Zを見に行った?」良く聞かれるのですが、私がZを見にいったらヤバイ。モーターショーでは見ましたが、市販車を見たら衝動買いをしてしまうかも? いくらVQの3.5リッターでもNAのままならL型のフルチューンの方が断然速い。なぜか? ブランド力向上はモデルチェンジ1回もしくは2回しないと出てこない長期戦です。しかし今回のZ復活は世界中の元日産ファンが日産車に注目しだすことでしょう。 いつの日か、上述した元日産エンジニアに登場していただこうと考えておりますが、頑固な方なのでOKするかどうか?(両津)
|
|||
6
|
2002/08/09 | 新規参入組が牽引する通販業界 |
小野小町
|
近年、通販業界が活気を取り戻しています。80〜90年代前半に2ケタ増で成長し96年にピークを迎えた後は低迷していましたが、99年度から再びプラス成長に転じています。 日本通信販売協会の調べによれば、2000年度の通販市場の売上高は推計2兆3,900億円、前期比5%増と報告されています。2001年度の数字はまだ発表されていませんが、おそらく3年連続のプラス成長になると予想されます。 例えば97年に文具メーカー「プラス」から独立したアスクル(2678)は中小企業を中心に法人向けのネットによる受注サービスを開始。顧客開拓や代金回収を「エージェント」と呼ばれる街の文房具屋に代行させるという独自のビジネスモデルを構築し前期の単独経常益は前期比2.2倍と過去最高を更新しました。今期からは江東区にある新物流センターも稼動し運営費削減に取り組むなどコスト削減にも意欲的です。 また95年に創業した「アブトロニック」でおなじみのプライム(2684)も深夜や早朝の低価格のテレビ広告枠を取得し、繰り返し宣伝を流すことで着実に顧客をつかんでいます。コールセンターもアウトソーサーを積極的に活用し高効率の経営を進めています。2002.6期は大幅増益となった模様ですが、今期は「アブトロ」に次ぐヒットが出るのか、はたまた反動が来るのか注目されるところです。 これら新規参入組に共通しているのは専門分野に特化し、効率性を重視した経営を行っている点です。加えて近年のインターネットやCATV等通信インフラの普及を追い風に顧客と効率的なコミュニケーションを図っている点も挙げられます(ちなみにメールでの発注は電話やはがきよりもリピート率が高いそうです)。 一方、総合カタログ企業は、ピークの96年度には上位10社で市場全体の売上高の50%を占めていましたが、2000年度には40%にまで低下するなど苦戦しています。 消費不況と言われて久しいですが、いつの時代にも新たなニーズは必ず存在します。 そもそも既にあり余るものを持つ日本人に大量消費を期待し続けるのは、満腹状態の胃袋に無理矢理食べ物を詰め込むようなものと思われます。通販業界も「何でも安く」から独自性を生かしてニーズにきめ細かく対応する経営へ方向転換を迫られています。 新規参入者が次々に現れては消えるのもこの業界の特徴ですが、長期的な成長のためには顔の見えない顧客といかに上手にコミュニケーションをとるかが鍵となりそうです。 ところで私事で恐縮ですが、最近某社の枕と枕カバー、ベッドカバーを購入しました。個人的に服や靴は試着しないと買わないのですが(というか試着しないと怖くて買えない)、インテリア用品等はかさばっても運んでもらえるし通販って結構いいなあと実感している今日この頃です。 * 参考までに今期業績予想(株価は8月8日終値、カッコ内は前期比、ベルーナのみ連結) ●アスクル(2678:店頭) ●プライム(2684:店頭) ●ベルーナ(9997)
|
|||
5
|
2002/08/06 | ハードオフコーポレーション(2674) |
海パン刑事
|
AV機器やパソコン、ゲームソフトなど中古品の販売を行う企業。新潟を拠点として展開。店舗数は6月現在312店舗(うち直営が64店舗)となっている。 【部門別売上高】 部門別の売上高はAV機器、PC、カメラなどの中古品を中心に扱うハードオフ事業が2002年3月期1658百万円(構成比32.5%)。 【業績】 業績は2002年3月期(非連結)、売上高5108百万円(+8.9%)、営業利益1121百万円(+10.3、利益率21.9%)、経常利益1125百万円(+15.9%、利益率22.0%)、当期利益587百万円(+16.0)、EPS95.2円。 【高収益のリサイクルショップ】 同社はAV機器をはじめとしたリサイクルショップの全国展開を行う企業。営業利益率は前期ベースで22%と高い収益力を誇る。 【中古ショップのイメージを一新】 従来、中古ショップのイメージは 「店内が汚い」「陳列も適当」「壊れやすい」といったイメージがあるが同社は店内を清潔にし、普通のスーパーや専門店のように内装をきれいにし、陳列もきちんと並べ(ジャンク品は除く)、保証も付ける(同)といった、これまでの中古ショップの概念を変え、顧客層の拡大を図っている。このほかでは従来不透明な買取り価格を数多くの商品データベースにより、買取り価格の明瞭性と査定時間の短縮化により、他との差別化を図っている。 【買取査定システムの特許】 特許を探すと、公開している特許が一件。「リサイクル商品の買取査定システム(特許公開2001−357107)」。担当者の知識や経験に拘わらず、的確に統一性の高いリサイクル商品の買取査定を簡単に行えるというシステム。 【中期経営計画】 同社の中期経営計画では2005年3月期売上高で9000百万円、経常利益で2000百万円(利益率22%)を計画。店舗数は2002年3月期FCを含め295店舗から500店舗に引き上げる。オフハウス(モードオフ含む)をおよそおよそ2倍(145店)に、ハードオフを1.6倍(328店)、ブックオフを1.4倍(27店)にする。 【足元の状況】 ハードオフコーポレーションではホームページで月次を公開しており、ハードオフ事業が既存店で4月−8.0%、5月−4.9%、6月−4.2%。(全店4月+9.9%、5月+12.6%、6月+10.4%) 【店舗を拝見】 とりあえず、私は店に行ったことが無かったので、とりあえず見学。場所は東京都練馬区の大泉学園店。おおよそ、西武池袋線の大泉学園から歩いて15分〜20分ぐらいのところにあり、駐車スペースも40台ほど置ける。自動車では高速の練馬インターからすぐと比較的交通の便は良い。お店の外観は普通の専門店という印象で、同店が入る前は「ワイルド・ワン」というアウトドアショップが入っていた模様。 【店内の印象】 店に入るとまず印象的だったのはどこかで嗅いだ芳香剤の匂い。自分的にはいやな匂いではなかったが、出来ればプランタン銀座とか百貨店に入ったときの香り(香水とか)だともっと印象は良いかも。 【価格帯】 オフハウスの価格イメージは商品にもよるが家具で数千円〜1万円程度、夏物衣料が200・300円程度〜、チャイルドシート数千円〜、など。生活雑貨関係は箱に入ったタオルとか毛布、グラスなどバザーで売られそうなものが多かった印象。 【課題】 中古ショップは汚い、壊れやすいといった印象が強いが、同社はこうしたイメージをなくし、店内はきれい、保証付など中古品に対して安心を持たせたという本来の中古ショップの概念を変えたことは意義深い。ただ、品揃えなど見学した印象から、今後は顧客が欲しがる人気商品の品揃え強化といった点に課題が有りそう。また、粗利率から推定しても価格面でやや割高な面も気にかかる。投資家からすると利益率が高い点ではすばらしいが、ユーザー(売り手、買い手)からするとやや不満も出るかもしれない。 【オフハウス事業の成長に期待】 生活雑貨を扱うオフハウス事業は現状の既存店伸び率から見ても絶好調。品揃えの抱負さと割安感があること、日常使用する製品であること、仕入面でも良質の商品が集まりやすいなどから、この業態はしばらく高成長が見込めそうだ。このほか、新業態のガレージオフ(中古のカー製品の専門店)もハードオフ、オフハウス、ブックオフといったブランド力の活用と中古製品に対する潜在需要から高成長が期待できそう。 中古ショップの醍醐味は安い商品を購入できるだけでなく掘り出し物を見つけたときの喜びを味わうことができるエンターテイメント性も兼備えている。 ハードオフ事業に関してはやや成長性に疑問が残るが、その他オフハウス、ガレージハウスなど新業態の高成長が期待できるため押目買いとしたい。(海パン)
|
|||
4
|
2002/08/06 | 連載 負けない投資 その8 | |
前回までの議論 【PEを理解する】 Pは株価、Eは1株あたりの予想純利益である。 株式投資は、資本家(金持ち)の仕事である。 PEは市場のその企業に対する意見を集約したものである。 自分だけが知っていて、他人が知らないということはありえない。 たしかに、非常に限定された範囲では、自分が一番詳しいという分野があるかもしれない。 だが、詳しく知っている分野は非常に狭く、むしろ、人間は知らないことが圧倒的に多い。 知らないもの同士が、常識をフル活用して、「世の中はこうなっていくんじゃないかなあ」「そうなるとこの企業は強くなるだろうなあ」といった想像力で投資を決断するに過ぎない。 「株のことは市場に聞け」という。生き抜くために勝ち続ける企業、勝てる人材、勝てる経営者が、負ける企業の取り分を全部取ってしまう。 だから、利益がしっかり出ていて、しかもPEが高いということは、将来性があるということと同義である。 単に高いPEに投資するのが得策とはいわない。 また、景気のサイクルの底にあれば、Eが落ち込み、PEが上がってしまう。不況期にはPEは高くなる傾向もある。 賢明な投資家が、そのような企業を買うとは思えない。 投資家は、まず、利益率が高い事業に投資をする。 投資家は、長期的な展望に立って投資できる企業に興味を持つ。 PはEの何倍で取引されるべきなのか。 【PとEは何倍が正しいのか】 株式投資の世界では、実用的な道具として、ほんの1年先の収益を予想して、その収益を基準に株価を論じるという慣行になっている。 PEとは、株価収益率と呼ばれている。 ここで簡単なモデルを導入しよう。 さて、利益の100%が内部留保されるとする。ROE15%の企業のEの水準は現状のEを100とすると、 →ある一定の条件下では、ROEは成長率そのものである。 【問】 【答】 【問】 【答】 【注意】 【ケーススタディ】 SANKYO(6417)のROEは11%である。あなたの投資基準が益利回り10%(PE10倍)としよう。 あなたの投資戦略を実行するためにはなにをどのように判断すればよいか? 〜投資意思決定のステップ〜 益利回り10%を確保するためにはEが350円必要。 さて、SANKYOのビジネスは今後5年間は安泰だろうか? →過去のトレンドを見てみる その結果、あなたは今後もROE10%を続けるのは無理かなあと思うかもしれない。 みんなの見方がそろう。そして市場で取引がされる。その結果、現状のPEがついているのだ。
|
|||
3
|
2002/08/05 | 八丁堀株式診療所便り | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
所長:口八丁 堀子(29歳、独身、乙女座、千葉県出身) こんにちは、皆さん。本日より八丁堀に株式診療所を開業しました口八丁 堀子と申します。毎日暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしですか? 私の先輩の大原部長が始められた株式銘柄相談所も大繁盛とのことですが、私も女性の視点でやさしく相談に乗りますから気軽に足を運んで下さいね。そうそう、今日は最初だから私の診療所の助手を紹介しておきますね。助手の手八丁 堀江さんです。リエちゃん、自己紹介をお願いね。 合点承知しやした、リコ所長。 リエちゃん。私のことをリコなんて、私は決して利己主義じゃありませんよ。 さて、今日は8月3日の土曜日。相も変わらずの相場低迷で患者さんの数も多いようです。最初の患者さん、お入り下さい。どうされました? 患者:「先生、私は自営でお店をやっているんですが、このところ不景気でお客さんの数も減って売上が落ちてますし、私自身この夏の暑さで食欲がなく、株式投資意欲が湧いてこないのですが、どうしたら良いでしょうか。」 所長:「そうですか。それはお困りですね。で、株式投資の軍資金はどれぐらいですか。それと何か困っている銘柄はありますか。」 患者:「投資資金は約300万円しかありません。従業員に給与を払う必要があって何か短期で儲かる銘柄はないですか。今、困っている銘柄は富士通デバイス(7582)です。購入単価は1800円でそのうち盛り返すだろうと今現在まで、塩漬けで持っています。最高値の6分の1まで下がったこの株に未来はあるのでしょうか。このほか、5銘柄を保有していますがいずれも値下がりしていて頭が痛い状態です。」 所長:「まず、株式投資は余裕資金でやるものです。ですから従業員の方に支払う予定の給与資金で株をやるなどもってのほかです。短期で儲かる銘柄が仮に見つかったとしても、そうした資金で株式投資は決してやらないで下さい。でも実際は全国の個人投資家の方々は、信用取引を使うなど余裕のない資金で売買されているケースが多いのでしょうね。日経に出てましたが、信用の空売り規制がまたまた金融庁から出てきました。3月に続く空売り規制や新紙幣発行などなど、政府も結構必至に株式市場の低迷を食い止めようとしていますね。9月にかけてまだまだ新たな対応が打ち出される可能性もあるので、患者さんも希望をもって下さいね。それと株式市場ではM&Aが底流に流れていて、個別では意外に強い展開になる銘柄もありそうですよ。先日、イオン系のジャスフォートが富士写真にM&Aされて大きく化けてましたが、このようなことは今後頻繁に起こる可能性がありそうです。そう言えば当診療所に出入りする薬品会社の方もどこかに買収されそうだとか言ってましたね。処方箋を書いておきましたので調剤薬局のクラフト(7440・株価880円)で受け取って帰って下さい。それじゃー、どうぞお大事に・・・。」 助手:「患者さん。ICカードはお持ちですか。あっ、持ってますね。持っておられたらこれに今日の相談内容と処方箋を記録しておきますので、自宅のコンピュータで開いて見て下さい。これで先生ともオンラインで結ばれたことになります。だからと言って勝手にメールでデートの約束などはしないで下さいね。」 患者:「有難うございました。また今度儲かったら先生をデートに誘いますから宜しく・・・。」 所長:「・・・・・!?」 ●本日の患者(20020802A)の症状 資金枯渇、株価塩漬け症候群● 個別銘柄のチェック&ポートフォリオ診断 <モデルポートフォリオ>100万円コース
<患者の既存ポートフォリオ>
ポートとしてはそれほど悪くはないが、買いコストが高い銘柄が多い。このところの下落相場で痛手を受けていることが判る。ただ、いずれも買いコストへの挑戦は可能。戻り売りの目途をたてておきたい。また、村田など長期持続銘柄はむしろ下値目途でのナンピン買いが可能。 ●個別株動向 親会社富士通のイメージ悪で富士通系半導体商社の同社も株価低迷。これだけ株価低迷しているのだからさぞかし業績も悪いのかと思いきや、今期の連結経常利益は38億円と四季報の数字を上回っていることがわかりました。前期比25%の経常増益との見通しに7月24日に更新。にも拘らず株価は無反応。今期予想連結PER8.9倍で配当利回りも3%と高いことから、ここからの下値不安は小さいでしょう。むしろ余裕があれば買っておきたい水準です。(堀子) 次の患者さん!! あれれ、もうこんな時間。最後に皆さんには一銘柄だけ相談内容とその処方箋を披露しておきます。 患者:「先生、診断のほどよろしくお願いします。アルファ(4760)ですが、まだ、300円台の株価は上方修正してどのくらいまで行きそうですか?それと、利回りも3%台と良いので購入を考えています。よろしくお願いします。」 これに対して八丁堀株式診療所のアウトソーサーである炎氏は、自らの有料コンテンツで以下の通りに処方箋を出しておられます。氏の了解を得て皆さんにはご紹介しておきます。 復活なるかPOPのユニーク企業「アルファ(4760)」 時価340円 先日、アルファ(4760)の業績説明会があり、浅野社長から第3Qの業績及び通期業績の上方修正発表があった。同社は、小売店舗で見かける販売促進のためののぼりや販促グッズなど、POPでユニークな活動を行っている企業である。 <業績推移>
<第3Q計画と実績値>
*中間時の粗利率39.2%。これに対して計画値は35.8%。実績値は37.8%に大きく改善。販管費の削減効果も表われた。 <第4Q計画> 仮に第3Q並みの粗利率が確保されたとして、粗利は625百万円が期待される。約3000万円分が利益にオンされる公算がある。 **上記のレポートは炎のファンドマネジャーの有料メルマガ7月29日号から抜粋しております。炎さんではこうしたメルマガを格安で作成配信しております。堀子も堀江も炎氏のファンですが、でも意外と購読までする方が少ないとのことで残念に思っております。皆さん、もっと応援して下さいね。(リコ&リエ)
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2
|
2002/08/02 | 億近執筆陣 このままでは早死? |
両津勘吉
|
億近執筆陣は、生涯遊人氏を除き全員酒飲み。酒でカロリーを稼ぐ億近集団! 筆頭はぢんぢ部長で、日本酒1升は当たり前。スキーの時や気分が良いと2升は空けてしまう。 炎氏は自分からガンガン行くタイプではないが、最後まで絶対付き合うタイプで意外と飲む。しかしマイクを持ったらエンドレス。 昔、酒が弱かった大原さんは少しのハシゴで酔っ払い、茅場町にある大和投信近くの道路の植え込みをベッド代わりにして寝るのがいつものパターン(そこから引き出すのが至難の業)。またウオールストリートの横にある川沿いの小さな公園は彼専用の場所(何をする場所かな?)。 隠れた横綱は駄洒落会長。もともとラガーマンだけあって飲み方はぢんぢ部長並に豪快、しかし寝るのも早い。 最近は皆で飲んでないのですが、本日のYAHOOトップページを見ていたら「<低カロリー食>人間も長寿に 米グループが動物で実証」の記事が…。 大原さんが昼食を蕎麦、夜食を豆腐に。野菜をメインに変更した私ですが、この3日間は女房がいないこともあり、朝食&夜食は野菜、納豆、豆腐、にんにくに、御飯は茶碗に3分の1から半分程度、飲み物は牛乳。酒を飲んでないこともありますが、朝の目覚めは格段に良くなりました。腹8文目と言いますが、もともと大食漢でありましたので腹5文目以下に抑えております。肝臓を再生させ長生きするぞ!(両津)
|
|||
1
|
2002/08/02 | ブランド価値評価について | |
駄洒落商会会長です。 経済産業省が昨年7月より開催してきた「ブランド価値評価研究会」(委員長・広瀬義州早稲田大学教授)の報告書がまとまりました。これは、バランスシート(貸借対照表)に記載されていないブランド価値、知的財産権などの無形資産の価値への注目度が急速に高まりつつあるなか、「ブランド価値」の会計的評価などに関して提言したものです。 その骨子は、1)オンバランスに耐え得るブランド価値評価モデルの構築、2)ブランド使用料の考え方と、その算定方法、3)アンケートとブランド価値の分析を含めたブランド・マネジメント・モデルの考え方、です。 ちなみに、現在「ブランド価値」をバランスシートに計上することを認めているのは英国のみですが、経済産業省は、同様に無形資産の開示手法について検討している米国財務会計基準審議会(FASB)に今回の評価モデルについて説明を行う予定です。「ブランド価値」オンバランス化の動きは具体化しつつあるようです。 なお、「ブランド」に関する研究で著名であるのは、南カリフォルニア大学のデビッド・アーカー教授、国内では東京大学の片平秀貴先生、一橋大学の伊藤邦雄先生(コーポレート・ブランド)、慶応大学の和田充夫先生、法政大学の小川孔輔先生、田中洋先生などです(異論のある方もおありになるかもしれませんが)。 企業経営にとって「ブランド」の重要性が高まりつつある現状に照らして、今回「ブランド価値評価研究会」より提示された評価モデルでは、ブランド価値を、プレステージ・ドライバー(価格優位性)、ロイヤルティ・ドライバー(売上の安定性)、エクスパンション・ドライバー(海外等への拡張性)の3つの視点から測定しています。また、従来の企業の無形資産測定の方法は、株式時価総額から財務報告上の株主資本額を差し引くものでしたが、経済産業省のブランド価値評価モデルは、売上原価率の逆数や広告宣伝費等の財務指標をベースに、同業他社比較の軸を加えて、ブランド価値を算出している。売上原価1単位当たりの売上高が高く、売上高が安定的に推移し、海外等での売上高成長率が高い企業ほどブランド価値が高く算出される傾向になっています。 なお、このモデルに基づく知的資産評価研究所の試算では、金融セクターを除く上場企業のブランド価値上位10社は、 また、セクターごとにみてみますと、産業エレクトロニクス業界は、 また、医薬品業界の順位は、 これは、あくまで「試算」ですが、時価総額との比較をしてみますと、非常に興味深いですね。
|
|||