株式ニュース バックナンバー 2000年2月分

2000/02/29(火)
 NYダウの急反発からソニーを中心とするハイテク銘柄の一角に買い物が入った上、出遅れ銘柄に下値拾いの買い物が入り、日経平均株価は2万円台目前まで上伸。ソニーが3日続伸し、NEC、富士通、シャープなどの輸出ハイテク株が総じて堅調。商社、流通、電線、薬品など押しなべてしっかりの動き。石油、食品など低位出遅れ株にも押し目買いが入ったほか、鉄鋼、造船、海運の一角が小締った。半面、ソフトバンクが続落。NTTドコモが反落するなど先駆した情報通信関連銘柄が小緩んだ。バイオ関連が利食い売りに押されたほか、銀行株も冴えない展開に。個別にセガ、CSKはS安売り気配で引ける。
 NY離れとは言え、NYダウの1万ドル割れは気になるところだったが、目先1万ドル回復から安堵感が広がった。ザラバベースでは9日以来、13日ぶりに19900円台を回復し、2万円が指呼の間となったことで再び強気に傾く市場関係者も多いが、これまでの柱の一つであった情報通信関連株には上値の重い銘柄も出ているほか、材料株物色の広がりから焦点ボケの印象が強まっている。
(日経平均前場・19945.37△225.27 出来高3億1367万株)
2000/02/28(月)
 前週末にNYダウが急落し、1万ドルの大台を大引けでも割り込んだことから利益確定売りが出てはいたが、情報通信やハイテク中心のNASDAQは比較的堅調であったことから、情報通信関連銘柄への買い意欲は強く、日経平均は小幅続伸。NTTドコモは大幅高で昨年来高値を更新し、NTT、ソフトバンクは堅調に推移。ハイテク、バイオなどの主力株が軒並み堅調であった半面、鉄鋼、化学が軟調。個別にアラ石、クラリオン、アイワがS安売り気配となったほか、銀行、自動車の一角が売られた。
 市場では明日訪れる400年に一度の「大うるう年問題」によるコンピュータトラブルを警戒し、一時的に持合い解消売りが手控えられているとの指摘がなされており、一時的な需給好転が下支えになっているとの指摘が聞かれる。解消売り圧力のない中で、その間隙をぬって情報通信関連株が上昇し、相場の堅調さに繋がっている状況だ。但し、3月に入れば再び持合い解消売りが出てくるとの警戒感は残っており、上値の重い展開はもうしばらく継続しそう。
(日経平均前場・19856.42△38.54 出来高2億9883万株)
2000/02/25(金)
 投信設定など需給の良さを背景として先高感強く、情報通信関連株を中心に買われ、日経平均は3日続伸。NTTドコモが昨年来の高値追いとなり、NTTなどの通信株や富士通、ソニー、アドバンテストなどのハイテク、半導体関連株の一角が上伸。個別に三菱マテリアル、大平金などが物色された。半面、鉄鋼株が軟化し、東燃、住友機は昨年来安値を更新。個別に商工ファンドが一時S安まで売り込まれた。
 朝方こそ方向感が定まらずに小動きとなったが、本日設定の投信(5本)の設定額が推計で1850億円と伝えられ、下値不安を後退させたことや、前場中頃からNTTドコモ株が人気を集め、2ヶ月ぶりに新高値に進んだことが市場のムードを明るくした。本日の値上がり銘柄数は854に対し、値下りは393と物色の裾野は広がりを見せており、地合の強さが目立つ。
 ただ、相変わらずの持合い解消売りへの懸念から2万円突破は困難との見方が根強く、大台乗せの再挑戦には新規の買い材料が必要だ。
(日経平均大引け19817.88△246.44 出来高 7億0450万株)

【来週の株式展望】
 日経平均が2月16日の安値1万9300円を切らずに反発。目先ダブル底を形成とも受け取れる。これで2月18日の戻り高値である1万9862円を抜けば転換足の節目2万0027円へのチャレンジも可能。新安値銘柄は9日連続して100を上回り、又、値下り銘柄数が11日間連続して値上がり銘柄数を上回っていたが、各々23日、22日に終止符を打ち、変化の兆しが出てきたのは明るい材料。売買代金も1兆円を超える日が17日間にも及び、投資信託、個人投資家の買い意欲も旺盛であり、高水準の持合い解消売りを吸収する格好となっている。
 需給面での懸念は外国人投資家。2月第三週は6週間ぶりに売り越しに転じた。円安進行によるドル資産の目減りに対応する様に利益確定売りを強めている。一方で外国人投資家は足下の景気とGDP統計を重視した日本株買いを行っており、この意味合いでは3月10日の99年10―12月期のGDP発表に注意を払う必要がある。
 GDPの2四半期連続してのマイナス成長、堺屋経済企画庁長官のリセッション示唆発言は外国人投資家の買い意欲を大きく後退させてしまう恐れがあります。10―12月期のGDPの内容次第ではハイテク、情報通信株中心に売り越しに転じるリスクがあり、基本的には3月中旬までは動きにくい相場と捉えるべきでしょう。

2000/02/24(木)
 月内最終売買日で手控えムードが広がったものの、昨日のNASDAQが急騰したのを受け、日経平均は小幅続伸。相変わらず低位株には持合い解消と見られる売りが続き、全体相場の頭を抑え、一気の上げには繋がらない。ソニー、富士通、京セラなどのハイテク株が買われ、NTT各社が値を上げた。日債銀を傘下に入れると伝えらたソフトバンクは、4日ぶりに反発。証券、商社、鉄鋼の一角が高く、安川、大日本製薬、東光などが個別に買われた。半面、銀行株が甘く、宝酒造やキリンなどバイオ関連は軟調。個別にアルプスが急落。
 円安傾向を受けて、値嵩株には外国人からの利食い売りが増加している模様で、物色方向が定まらない。NY株急落懸念が遠のいてはきているものの、上値余地は限られており、勢い個別株への物色気運が高まらざるを得ない状況にある。
(日経平均終値・19617.19△97.64 出来高2億9287万株)
2000/02/22(火)
 前日の大幅安の地合を受けて、寄り付きこそ押し目買いが入ったものの、NY株の動向を気にしてか様子見気分が強まり、日経平均は3日続落。NTT、NTTドコモ、ソフトバンクなど一連の情報通信関連株が軟調で、相場の下支え役となってきたソニーも上場来高値更新後、利食い売りに反落。
 今週も投信設定が7本あり、好需給を期待する声は強いものの、3月決算期末を控え、持合い解消売りや年金事金のポジション調整売りが例年にないペースで続いており、ファンドの新規設定の一方で解約売りも出ていることから、過剰な期待は危険との指摘も聞こえてくる。
(日経平均終値・19492.96▲50.79 出来高3億2219万株)
2000/02/21(月)
 前週末の米国株式相場が急落したことを嫌気し、週明けの日経平均は売り物勝ちの展開になった。大手鉄鋼株が軒並み軟調。東レ、帝人、三菱重工などの大型低位株や証券、銀行株が総じて安い。日立、富士通、NTTドコモ、NTT、ソフトバンクなどの情報通信株も安く、TBS、日テレなどのコンテンツ関連株が売られる展開となった。個別に日重化、マツダが売られる一方、日産、本田などの自動車株がしっかりのほか、大手商社や電力・ガス株が総じて堅調。ソニー、アラ石が個別に買い進まれた。
 インフレ懸念・金利引締め予想を背景に米国株式が下落したものの、米債券市場が堅調に推移し、金利の上昇に至らなかったことで、市場では米株安を冷静に受け止めており、今週以降の株式投信設定が控えていることや、為替が円安傾向で推移していることで、日経平均の下値は堅いと見る向きが多い。
 ただ、上値を追えるだけの材料に欠けており、個別材料株中心の展開にならざるを得ない状況である。
(日経平均終値・19626.18▲162.85出来高2億9616万株)
2000/02/18(金)
 お昼の立会外取引きで売決めが入った事で、後場に入り先物にまとまったへッジ売りが出て、一段安となった。これを受けて、日経平均も一時121円安まで下落したが、個人投資家や本日設定の投信からと見られる買いが入り、下げ渋りから反発。結局、日経平均は昨日とほぼ変わらずまで引き戻して取引を終えた。
 本日は国内株式型で2本の新規設定があり、合計860億円強の設定額となったが、目立った買いは見られなかった。
(日経平均大引け19789.03▲2.37 出来高 6億6781万株)

【来週の株式展望】
 今週の相場は何かと慌ただしい動きとなった。週前半は長崎屋に加え、Lカクエイと経営破綻が相次いだことから、信用不安の再燃に警戒心を強め、財務不安のある低位株が軒並み売られた。15日には100円未満の銘柄数が86に上り、この日10%以上の大幅下落銘柄は37にも達した。又、昨年来安値更新銘柄は184にも及び、相場は再び二極化の様相を強めてしまった。
 日経平均は、指摘しておいた25日移動平均線の水準まで下落した後、自律反発。週末にはザラバで1万9800円台を回復した。
 来週は一部で1)日本景気の信頼回復、2)NY株式の落ち着き、3)25日移動平均線までの下落で値幅調整完了等から、再上昇模索といった声もあるが、現時点では日経平均が2万円を超えて更に上昇するシナリオは描けない。上値では持合い解消や、戻り待ちの売り圧力が強い他、更に年度末を意識した利益確定売り、年金資金の売りや投信解約対応売り等が出てしまう為である。外国人投資家は、1月の買い越し額1072億円に見られるように戦線縮小。この背景には、GDPの2期連続してのマイナス成長が挙げられている。ネガティブなものとして受け止められてしまうのかどうか、3月10日の10―12月期のGDP発表まで外国人投資家の積極買いは期待薄、との慎重な声もある。

2000/02/17(木)
 前引け直後に、米ムーディーズが国債の格付けを引き下げる意向を発表したことでムードを暗くしたが、昼休み中にソニーが米インテルと次世代家電のネットワーク技術開発で提携すると伝えられると、後場に入ってソニーに成行き買いがまとまって入り急伸。ソフトバンクこそ変わらずの引けとなったが、ソニーを始めとした一連の情報通信関連株が一斉に値を上げたほか、国債の格付けが引き下げられると円安に動くとの思惑から、国際優良株が買いやすいといった声も聞かれ、限定的な悪材料にはなびかず、相変わらずの好需給を背景とした下値抵抗力の強い相場展開が続いている。
 こうした中で、店頭株指数は一気に74ポイント高と続伸。旺盛な物色気運が続いている。
(日経平均終値・19791.40△192.22出来高7億6382万株)
2000/02/15(火)
 昨日の米国株反発を受けて、3日ぶりに値上がりしてスタートしたが、上値では銀行持合い解消売りや利益確定売りなどが見られ、前場の相場は前日水準でのもみ合いに終始した。
 ソフトバンクが相変わらず高値追い。NTTデータ、ドコモも高くソニーが3日ぶりに反発。東芝が人気を集め本田、富士写の国際優良株の一角やアンリツ、新神戸が上伸。半面、DKB、東京三菱の主力銀行株が軒並み安となった。また長谷工、フジタ、佐藤工業などの中堅建設が軒並み値を下げるなど、二極化の進展が顕著に見られる。
 長崎屋に続くエルカクエイの経営破綻で、市場では信用リスクを再び意識し始める一方、国際優良株や個別材料株への物色気運の高まりなど、良好な需給関係を背景にした好地合のもとで、一段と二極化が進む状況にある。NYダウとNASDAQに格差がついたように、日経平均と国際優良株群やJASDAQとの間にも格差が付き始めているとの感触が出てきた。
(日経平均前場・19560.88△4.42 出来高3億9802万株)
2000/02/14(月)
 先週半ばに終値ベースの日経平均株価が2万円の大台に乗せ、目標達成感が強まっていたところに、週末の米国株が大幅安となったことで利益確定売りが出て日経平均は小幅続落。ただ、先月末に大量設定された投信の押し目買いへの期待や、今週も大型投信の設定が続くことから需給の良さを背景にして、押し目買い意欲は強く、下値は堅い状況である。
 NTT、NTTデータが堅調なほか、トランスコスモスがS高買い気配。光通信、ソフトバンクは上場来高値を更新。TBS、東映などコンテンツ関連株も高い。半面、ソニー、NECが軟調。化学、建設、銀行・証券の一角が値を下げた。
 前週にトーメンが2000億円の債務放棄を要請。13日に長崎屋が会社更生法を申請し、本日S安売り気配となったことで財務内容に不安のある銘柄にも売りが出ており、3月期末にかけては持合い解消売りも続くことから、再び相場の2極化が進みつつある。
(日経平均前場・19634.77▲75.25 出来高3億6447万株)
2000/02/10(木)
 昨日、日経平均が2万円大台に乗せ、目標達成感が漂っていたところにNY株式の急落が加わり、東京株式は売りが優勢となり下げ足を強めてしまった。
日経平均は300円近い大幅な下げとなったが、市場関係者の多くは冷静で、動揺が見られない。2万円大台を回復したことで目先きの利食い売りや持合い解消売りが出てしまうことは予め予想されていたし、3連休を控えているとあらば尚更である。週末を控え、目立った押し目買いの動きが見られなかったが売買高、売買代金とも高水準で、市場エネルギーに衰えは見られないため、大きな下振れを予測する向きは皆無に等しい。
 本日設定の「ダイワバリュー株オープン」の募集額は、424億円に留まり期待先行が失望売りに繋がった側面もある。
(日経平均大引け19710.02▲297.75 出来高8億4519万株)

【来週の株式展望】
 9日に日経平均は終値ベースで97年7月末以来、2年半ぶりに2万円台乗せを果たした。早速各メディアは2万円台乗せを大々的に扱い、日経平均株価の2万円台乗せの意義の大きさを改めて考えさせられた。1月後半からの2万円台に向けての株価上昇は、投信の大量設定、とりわけ2月2日の「ノムラ日本株戦略株ファンド」設定に負うところが大きい。何しろ設定額が7924億円と、日本の株式投信のランキングトップであり、需給による相場の押し上げが投資家マインドを好転させ、株式市場への資金流入を促した。言わば好循環が形成されるといった期待が強まっての2万円台乗せである。ただ、需給のみで上昇した感は否めず、2万円乗せが目標達成感を醸し出し、利益確定売りや持合い解消売りが増加するきっかけを作り出してしまった。
 長期的視点からは日本の景気回復、はたまた企業業績の好転などを背景に、株価は息の長い上昇トレンドを描き、96年6月26日に示現したバブル崩壊後の戻り高値である2万2666円にトライする局面があろうが、少なくとも年前半は年後半相場の為の足固めというかエネルギーの蓄積が望まれるところである。
 中・長期の上昇トレンドを信じ、押し目を拾った投資家が勝ち馬に乗れることになろうが、向こう1ヶ月間は慎重に相場に臨まなければならないでしょう。
長銀の「ニューLTCBパートナーズ」への譲渡で、問題債権の預金保険機構への買い戻し契約は長崎屋、そごう、熊谷組など財務不安のある企業の債権放棄が難しくなるので、3月期末にかけての株価の一寸した下振れに留意が必要ではないか。割り切っていける方にはこの種銘柄の空売りを奨めておこう。

2000/02/08(火)
 NASDAQの続伸や円安が好材料となり、寄り付きこそ小幅高で始まったが、先物指数がシカゴ225先物にサヤ寄せする形で下げたことや、値嵩株への利益確定売りが重なり、小幅安の展開に。円安や投信設定などプラス要因で下値不安は薄いものの、東京都が表明した大手銀行への外形標準課税導入方針という不安材料が飛び出したことで、先行きの相場に多少不透明感が出てきた。2万円の大台乗せを目前にして、日経平均は比較的小幅な値動きを続けていたことで、商いそのものには過熱感はないが、相場上伸を支えていた証券自己、個人投資家に絶好の利益確定売りの口実を提供した格好。
 さくら銀、大和銀、東京三菱など大手銀行株が軒並み売られた他、ソニー、富士通などハイテク株の一角も軟化。NTTドコモなど情報通信関連株も弱含んだ。また大幅な債務超過に陥ると伝えられた長崎屋が個別に売り込まれた。半面、バイオ関連株がしっかりの動きとなったほか商社、鉄鋼、硝子株などが強含んだ。
(日経平均前場・19939.25▲6.18 出来高3億2569万株)
2000/02/07(月)
 先週に引続いて大型投信設定の需給主導の展開。今週は7日にING投信、1000億円、大和投信3000億円のファンドの設定がある事から、市場では引続き好需給への期待が強い。ただ、日経平均の2万円以上では短期筋の利食い売りや、保合い解消売りが出やすく、先週の様な「好需給だけを手掛りに上昇ピッチを速めたようにはいかない。」との見方も浮上しており、前場段階では日経平均の2万円台乗せが叶っていない。
 3月期末を控え、持合い解消売り圧力が次第に強まっており、解消売りもどれだけ吸収出きるかが今後の相場上昇の鍵に。
 NTT、NTTドコモが堅調な他、日本テレコム、三菱電機が急伸。ソニー、松下、日立が買われた。半面東京エレクトロン、アドバンテスト、野村証券が反落。
(日経平均前場・19874.99△111.86 出来高3億0057万株)
2000/02/04(金)
 米国株高(NASDAQ総合指数137.02ポイント高)や大型投信設定など、好需給を背景に買いが継続し、日経平均は朝方9時35分に早々と2万円台を回復した。これは97年8月1日以来、実に2年半ぶりの事。しかし、その後は目標達成感が出て、目先筋の利食い売りや保合い解消売りに頭を抑えられ、伸び悩む結果に。
 今週は米FOMCの利上げも織り込み、米国株式が落ち着きを見せ、為替相場も一時1ドル=109円台まで円安が進み、企業収益の改善が期待された事と、投信の大量設定に伴う需給関係の好転が相場の押し上げ要因となったが、今後も投信の大量設定による好需給が持続することが予想され、相場の下振れを懸念する向きは少ない。
(日経平均大引け19763.13▲23.29 出来高7億1062万株)

【来週の株式展望】
 本日、日経平均は97年8月以来、およそ2年半ぶりに2万円大台を回復。来週は、2万円大台の攻防を巡って強弱感が対立する事になろう。投資信託の新規設定が月末にかけ相次ぐことから、持合い解消売りや利益確定売りをこなしながら堅調な展開を辿り、日経平均は2万1000円まで上昇といった強気の見通しの声も出てきた。長引くゼロ金利政策で、大型の投信を通じて資金が株式市場に流入し続けており、好需給を背景に相場の底上げを期待する向きが多い。
 一方、2万円大台を瞬間的に回復したが、今回の株価上昇は景気の実態に明確な改善の兆しが出てのものではないことから、2万円台での相場の持続力を疑問視する声もある。3月期末を控え、持合い解消売りや機関投資家の利益確定売りが出易い環境にある事と、2万円以上は累積出来高が多く、上値が抑えつけられる事に警戒が必要ではないか。好需給による先高感が根強いが、今週の上昇ピッチが急だっただけに過熱感も台頭。2001年3月期から始まる時価会計の損失計上義務導入を控え、持合い株式の売却を迫られている金融機関と事業法人は、株価水準が高い(2万円台)時に売却を進める事が予想され、2万円台クリアはしばしの調整(休養)を踏んでからと考える。
 折りしも本日、TOPIXのT・S波動日足VOLが人気ライン、エネルギーライン共々80ポイント台の警戒ゾーン(1/4以来の事)に達し、来週はリバランスを優先させたいところ。尚、日経平均のT・S波動日足VOLは来週8日に80ポイント台に達する予定。(12/30以来の事)

2000/02/03(木)
 昨日の米国市場が、FRBが事前の予想通り0.25%の利上げを発表したことを受け下げたものの、下げ幅は小さく、当面大幅な下落懸念は遠のいたとの見方が優勢となり、情報通信関連株中心に買われる展開となった。
 ソニーが続伸。三菱電機、キヤノンが買われたほか、NTTドコモやNTTデータが確り。ソフトバンクは昨年来高値を更新した。証券・銀行株が高く、薬品の一角も人気を集めた。半面、鉄鋼株や商社株が冴えず、日産、トヨタが売られた。
 懸念されたNY株の下落が無いとの見方に加え、良好な需給関係、円安による日本企業の収益拡大期待と、好材料が相場を押し上げる格好となり、日経平均の2万円台回復が目前となってきた。
(日経平均終値・19786.42△207.51 出来高6億2551万株)
2000/02/01(火)
 4日続伸の後を受けた東京株式市場は、NY株離れが指摘され、皮肉にも昨日のNY株が200ドル以上の反発を見せたにも拘らず、高値警戒感が台頭。利益確定売りに押され、5日ぶりに反落。情報通信関連株が総じて軟調で、ハイテク電機株が冴えない展開に。銀行・証券株が軟化しゼネコン、自動車など押しなべて甘い動き。半面、板硝子、旭硝子や新日鉄など鉄鋼株や造船株が小高く、個別に三井不、ソニー、日立などが物色された。
 今晩からFOMCが開催され、これまでの予想を上回る0.5%の利上げがある可能性を指摘する向きもあり、米国離れの傾向はあっても、ひとまずその結果を待ってからでも遅くはないとの見方から売り圧力を強めていた。
(日経平均前場・19357.69▲182.01 出来高2億6539万株)


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